※オープニングからモーツァルトらしい華々しさに惹きこまれる
モーツァルトの交響曲は、ニックネームの付いている曲が有名である。モーツァルトの交響曲には、都市名のニックネームの付いたものが3つあるものの、どれも大した意味はない。この曲も『パリ』で作曲したからというだけのことで、特にフランス風というわけではないが、パリという大都市の客向けの作品らしく編成的にも大きく、大変に明るく華やかな雰囲気の曲となっている。
この曲は「クラリネットを用いた初めての曲」で、きっちり2管編成となっている(意外なことに完全な2管編成の交響曲は、この曲と第35番『ハフナー』」交響曲だけ)
この曲は、パリを訪れる前のマンハイムのオーケストラの優れた技術に刺激を受けて作曲され、メヌエット無しの3楽章構成というのも、パリの客向けに合わせたものと言われる。
この曲はモーツァルトが4年ぶりに書いた交響曲で、その間に交響曲というジャンルの位置付けも変わってきた。モーツァルトの交響曲では、35番以降の曲は後期6大交響曲として頻繁に演奏されるが、この交響曲もこれらに並ぶ充実したダイナミックな曲と言える。
0 件のコメント:
コメントを投稿