2008/01/06

世界フィギュア代表決定

 全日本フィギュアスケート選手権は、浅田真央選手の優勝で幕を閉じた。

 

 今シーズン、散々に苦しんで来たSPでトップに立った事で、早くも圧勝を予感させたが、SPで2位に着けていた安藤が予想外の猛烈な追い上げを見せた事で、一気に盛り上がりを見せた。フリーでは幾つかの目立ったミスの出た浅田に対し、ほぼ完璧な演技で締めくくった安藤が浅田を上回って肉薄したものの、僅差で浅田が逃げ切るという、試合としては申し分のない展開だ。

 

安藤の演技は彼女にしては上出来とはいえ、全体的にスピード感に欠けていた割りには採点が甘過ぎる、と感じたのはワタクシだけか?

 

それはさておき、浅田選手のあの天真爛漫な笑顔に象徴される明るいキャラクターは、かなり好感度が高いようである。次の五輪で、最大のライバルであるキム選手を倒して金メダル獲得ともなれば、恐らくはかつてのYAWARAちゃんのような、国民的なヒロインの座は約束されたようなものであろう事は間違いない。

 

世界選手権の代表は、前回と同じ浅田、安藤、中野の三人に決まった。浅田に関しては、ここでもまたキムと金メダルを争う事になる公算が高い。実力は折り紙付きだが、今シーズンはSPとフリーの二日間で集中が続かないのか、SPで大きなハンデを背負ってしまうパターンが多く、それが最近のキムにやや遅れを取っている原因でもある。ただし元々フリーでは、キムよりも高い点数を取れる演技構成と実力を備えているのだから、二日間をいかに集中して乗り切るかが、金メダルへの鍵を握っている。

 

一方、滑ってみなければどうなるのか、皆目見当も付かないのが安藤で、爆発した時はメダルの可能性も充分にあるとはいえ、逆にダメな時はまったく歯止めが効かないだけに、4回転云々の前に真の安定性を身につける事が第一だ。

 

残る中野は、安定感では安藤以上とも言えるし、トリプルアクセルやドーナツスピンという独自の大技を持っており、スケーティング技術もそれなりにあるのだが、なぜかどーにも目立たないのが気の毒だ。これだけ得点が出ないのは、採点する方にも問題があるかもしれないが、やはり中野自身にも「」が欠けている、と見るのが妥当なのだろうと思う。本人がどう考えているのかは解らないが、今のままでは浅田、安藤という後輩たちの後塵を拝してメダル圏外で入賞争いという、これまで同様のパターンで終わってしまう確率が高い。

 

この辺りで、浅田(は無理にしても、せめて安藤)を脅かすような、目の覚めるような変身に期待したいものだし、それが日本全体の更なるレベルアップにも繋がるのではないだろうか。

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