2006/08/22

ファリャ バレエ音楽『三角帽子』(2)

 


ファリャはスペインを代表する作曲家ですが,その代表作がバレエ音楽「三角帽子」です。

 

この曲はストラヴィンスキーの「春の祭典」などのバレエ音楽と同様、ロシア・バレエ団のディアギレフに依頼されて、第1次世界大戦中に作曲された。原作は、スペインのアラルコンの同名の小説「三角帽子」である。初演は舞台装置・衣装はピカソ、指揮はエルネスト・アンセルメ、振付はレオニード・マシーンという豪華メンバーで大成功を収めた。

 

物語のあらすじは、以下の通り。

悪代官が美しい粉屋の奥さんに手を出そうとするが、反対に川に落ちたりしてなかなか上手くいかない。粉屋の旦那さんの誤解もからまったり、代官と粉屋の衣装が入れ替わったりしてドタバタするが、最後には悪代官は恥をかいて逃げ出し、粉屋夫婦も仲直りをする。

 

「三角帽子」というのは、代官の被る帽子のことで「権力の象徴」と言える。この曲の中から主要な曲を抜粋したのが、第1組曲と第2組曲である。演奏会では組曲版が演奏されることが多いが、レコーディングの方はCD時代になってからは全曲版を録音することが多くなっている。

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