2006/08/04

ワーグナー オペラ『ローエングリン』(Act 2)

 


ワーグナーは、このオペラを「3幕からなるロマン的オペラ」と呼んでいた。やがてオペラではなく「楽劇」という理念を打ち立てるワーグナーの第一歩として、各場面は同じ曲調で一貫性を保ち、アリアやレチタティーヴォといった明確な分類がない。また序曲ではなく「前奏曲」を採用して、序曲としてオペラの本筋から分離させるのではなく、もっと簡略で内容的にもオペラの本筋にそった音楽を各幕の冒頭に提示する意図による。

 

こうしてこの作品は、その後のワーグナーの芸術の萌芽を予感させながらも、調性は明確でわかりやすくなっている。

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