2006/06/19

日本の実力(サッカーW杯2006ドイツ大会)(2)

 W杯予選リーグの第二戦、日本はクロアチアと引き分けた。これで、二試合を終えて11分・・・まさに、これが日本の実力だ。

W杯観戦歴二十年以上のワタクシの目には、日本のサッカーは「なんてヘタクソなんだ」と思わずにはいられないレベルであるという話は、これまでにも繰り返し何度か書いて来たが、それでもこの2試合を観た感想は「ヘタクソ」から「巧くないな」と思えるくらいまで、幾らかは進歩したと思う。これまでの予選リーグの戦いを見てもわかるように、どの国も海外の一流クラブに選手を送りだしているせいか、総体的に実力が拮抗して来ているのは明らかだが、元々アジア勢は五大陸では圧倒的に弱く「草刈り場」と見下ろされていたのである。

ワタクシがW杯を見始めた頃は、24チームの出場でアジアの枠は「」しかなかったが、それでも

「アジアの2は多過ぎる。1で充分」

と言われていたくらいで、確かにその通りの歴然とした実力差があった。

そのアジア勢もアラブの国を中心に、総対的にレベルアップして来ているのは確かだ。日本にとっては

「W杯で1勝する事は、やはり大変な難事なんだなー」

と、今更ながらに痛感している人も多い事だろうが、それは最初からわかりきった事で、W杯が甘くはない事は韓国が6回目の出場にして初勝利を挙げるまで「10敗4分」と、出る度に負けを繰り返して来た歴史が、如実に証明している。理由は省略するが、前回の日韓大会は正直なところ両国にとって、あくまで例外中の例外的な結果なのである。

もっとも、これまで二戦を観て

「日本も、そんなに弱くないんじゃないの?」

と、異議を唱える人もいるかもしれない。オーストラリアとクロアチアという、どちらも「強豪国」とは言えないまでもそこそこ世界レベルのチームと、互角に近い戦いだったように映ったかもしれない。だが、これまでも再三指摘して来た通り、決定的な差であり日本に絶対的に欠如しているのが、最後の「決定力」なのだ。

過去の二戦でも、再三得点のチャンスがありながらも何故か肝心なところにくると思い切ったシュートが打てず、ボールを持ったままモタモタと迷ってしまい、シュートだかセンタリングだかわからないような、中途半端な攻めばかりに終始してしまっているのは、あたかもVTRを見るが如しである。自陣のペナルティ・エリア付近に来ると、すっかり萎縮してしまって責め手がなくなってしまうのは、もはや宿痾としかいようがないくらいの重症だが、要はゴールに対する強い執念と、自分が決めてやるんだという強い意思の欠如なのであろう。

いずれにせよ「勝たなければいけなかった」大事な一戦を落としたというのに、極楽トンボのマスコミや甘っちょろいサポーターたちは、この期に及んでまだ「最後のブラジルに勝てばいいんだ」などと、タワゴトをほざいているようだ。

なるほど、勝負事だから「絶対に勝てるはずがない」とまでは言い切れないが、冷静に考えればわかるように、これまでの中では最も強い相手がブラジルであり、オーストラリアやクロアチアに勝てなかった日本が勝つ可能性は、限りなくゼロに近いと見るのが妥当というものだろう。

もっとも最初から、日本の予選落ちは順当と見ていたワタクシにとっては、まったく驚くに値しないここまでの展開であり、真に強いチームが勝ちあがって来る事を切に願っているのだが・・・

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