2006/06/29

ボロディン 交響曲第1番(第4楽章)

 


独学で音楽を学び、いわゆる音楽理論を知らなかったことが、独特の作風に生かされている。前例のない野蛮な響き。農民への共感に見られるような、ロシア大地に根ざしたような重厚な和音。運指や伝統的技巧を無視したピアノ曲。

 

17歳で医科大学に入学し23歳で卒業すると、24歳で早くも医学博士号取得している。その後、作曲をしながら30歳で医科大学助教授に就任し、翌年には教授になっているというから、相当に優秀な頭脳の持ち主であったのは間違いがない。

 

「ロシアの太陽」チャイコフスキーを「西欧かぶれ」と批判した国民学派5人組の中にあって、一貫してチャイコフスキーの才能を認め密かに親交を温めていたといわれるところからも、ボロディンの人間性が垣間見える。

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