クレマン・フィリベール・レオ・ドリーブ(Clément Philibert Léo Delibes, 1836年2月21日 - 1891年1月6日)は、バレエ音楽や歌劇で知られるフランス・ロマン派の作曲家である。
「フランス・バレエ音楽の父」と呼ばれる。迫力や壮大などといった言葉とは無縁の、優美で繊細な舞台音楽を残した。
1836年、フランスの現在のサルト県に位置するサン・ジェルマン・デュ・ヴァル(Saint-Germain-du-Val)に生まれる。
父は郵便配達人で、母親は才能のあるアマチュア音楽家、祖父はオペラ歌手であった。
父が1871年に死亡してからは、母親と叔父の手によって育てられた。
1871年、35歳の折、彼はLéontine Estelle Denainと結婚した。
兄弟であるMichel Delibesはスペインに移住したが、スペインの作家ミゲル・デリーベスの祖父である。
パリ国立高等音楽・舞踊学校(パリ音楽院)でアドルフ・アダンに師事し、作曲を学ぶ。
1853年には、聖ピエール・ド・シャイヨ教会オルガン奏者を務め、1891年にパリで没する。
バレエ音楽が、まだ「二流作曲家の仕事」と見做されていた時代に、踊りのBGMとしての音楽からストーリー性を重視した「バレエ音楽」を確立した。
「コッペリア」と同じくバレエ音楽だけでなく、バレエから独立した音楽として「組曲」という形でも、今なお根強い人気を誇っているのが、その証である。
ドリーブのバトンは(直接的にはないにしろ)ロシアに渡り、チャイコフスキーへと受け渡される。
「シルヴィア」が作曲されたこの年、チャイコフスキー「白鳥の湖」を書き上げている。
より劇と密接につながり一貫した筋と力をもつこのバレエ音楽、早すぎた作品として最初は大不評だったこの作品も後にはバレエ音楽最高の傑作となり、その後も彼の影響下でストラヴィンスキー、プロコフィエフといった作曲家が傑作バレエを次々と発表していく。
ロシア・バレエの代表的作曲家であるチャイコフスキーは『シルヴィア』を絶賛し、知人タネーエフに
「もし私がもっと早くこの作品を知っていたら、私は『白鳥の湖』を作曲しなかっただろう」
と語った。
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