2021/07/29

新しい女王と王者の誕生(2020東京オリンピックpart5)

■競泳

ここまで不振だった競泳男子。日本の得意種目である200Mバタフライで19歳の本多が「銀」。男子競泳で今大会初となるメダルをもたらした。

一方、女子は200M個人メドレーの大橋が、400M個人メドレーに続いて「」を獲得し、日本の女子競泳史上初めてとなる「二冠」の偉業を達成。400Mの金で自信を深めたか、表情、泳ぎともに金を確信したような貫禄すら漂う。再び星条旗を左右に従えて、一番高いところに日の丸を掲げて見せた。

採点競技とは違い「速いものが勝つ」というシンプルかつ疑惑の裁定が入り込む余地のない競泳は、やはり観ていてスカッとする競技だ。

 

■野球

緒戦のドミニカ共和国戦は、劇的な9回逆転サヨナラ勝ち。といえば聞こえはいいが、貧打に喘いだ挙句、やっとこさ勝てたというのが真相だ。

 

ドミニカ先発は巨人のメルセデスだったが、これが信じ難いくらいに打てない。6回までわずか1安打という、目を覆うばかりのテイタラク。パリーグよりは遥かにレベルが低いといわれるセリーグにあって、シーズン中でも見たことがないようなメルセデスの「快投」というべきか、はたまた日本代表の貧打が酷すぎたのか。

 

日本の先発・山本由も6回までわずか「2安打、0点」に抑える好投で、まったく点を取られそうもなかったのに、なぜか6回88球で交代という「疑惑のヘボ采配」のせいで、交代直後に先取点を許す。

ところが、相手も同じミスをしでかしてくれた。まったく攻略できそうになかったメルセデスをなぜかマウンドから降ろしてくれたから、一気に勢いづいた日本。相手守備のミスなどに乗じ、土壇場の集中打で大逆転勝利を収めた。

 

日本目線では理想的な面白い展開で、良い形で初戦を取ったのは確かだが「素人監督のへっぽこ采配」という新たな心配の種を残した。

 

■卓球

女子シングルス準々決勝は「新旧エース」が明暗を分けた。

「旧エース」石川はシンガポール選手に圧倒され、なすすべなく完敗。勝負の分かれ目は、ゲームカウント1-1で迎えた第3セットだった。ようやくセットポイントを迎えたところで、なぜかタイミング悪いタイムアウトを取るや、たちまち緊迫していたリズムが崩れてしまった。再開後、たちまちポイントを連取されゲームを失ってしまうと、ガラガラと坂道を転げ落ちるかのごとくに、一気に相手ペースに。

 

「なんで、こんなタイミングで・・・」と、誰もが首をかしげるような、悔いを千歳に残すなんとも不可解なタイムアウトだった。

勝負どころにおける弱気を付け入られたように、続く第4ゲーム以降は怒涛の攻勢に晒されると、そのまま最後まで圧倒され、最後は「2-11」とワンサイドに。

 

片や「新エース」となった伊藤は、余裕綽綽の戦いぶり。準々決勝もはじけるようなストレートの快勝で、いよいよメダルをかけて宿敵のC国選手とぶつかる。なにか大きなことをやってのけそうな、期待を持たせてくれる存在だ。

 

■柔道

女子70キロ級では新井が「」。準決勝では実に16分を超える死闘を戦い抜き、遂に相手を絞め落とす迫力満点の柔道で、女子柔道2つ目の「金」をもたらした。

一方、「初日から4階級連続の金メダル」の快進撃が続いた男子柔道は、3回戦であえなく敗退し、ついにメダルなしとなった。

 

■体操

男子個人総合で、19歳の橋本選手が見事な大逆転で「

前回まで2大会連続で「金」の内村に続き、日本選手として「個人総合3連覇」の偉業を達成した。

 

個人総合は、あの短時間に6種目の高難度の演技を完璧にこなさなければ戦えないという、実に過酷な競技である。これまでは、内村の存在があまりに偉大過ぎたせいか、他の選手は殆ど目立たなかったが、こうしてしっかりと跡継ぎが育っていたのは頼もしい。

 

名前の通り「大きく輝いて」みせた橋本選手。あたかも最初から金を狙っていたかのような、湿っぽさとは無縁な爽やかな笑顔が憎いではないか。若く、足が長いw

 

というように、この日も様々密度の濃い戦いが繰り広げられた結果、金メダルをさらに3個上積みして合計「13個」。依然として、C国(12)、アメリカ(11)を抑えてトップをひた走る

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