2016/08/20

「オリンピック4連覇」の神懸かり(リオデジャネイロ・オリンピックpart7)

●大会13日目(日本時間172030分~181250分)

レスリング女子は、3階級全て金メダルを獲得という快挙を達成。初日だけで、柔道の「金3」に並んでしまった。また卓球男子団体も、史上初となる「銀」を獲得した。

 

レスリングは女子フリースタイルの485869キロの3階級が行われ、それぞれ登坂、伊調、土性が、いずれも終了間際の大逆転という劇的な優勝を飾った。登坂と土性は初のオリンピック出場で金メダル、伊調は4連覇の金メダルだった。

 

伊調は登坂と同じく、決勝の終了5秒前からの大逆転という劇的な勝利で、女子個人種目として史上初、男子と合わせても100年以上のオリンピックの歴史上、世界で5人目という4連覇の大記録を達成した。言うまでもなく、オリンピックに出るだけでも凄いことだから、入賞やメダル獲得ともなれば、一般人の感覚ではトンデモない快挙である。ましてや「金メダリスト」となれば「神の領域」とすら言えるが、それが「4大会連続」だから、もはやどう称賛すればよいのか言葉すら見つからない。

 

何しろ、20035月から今年1月に敗戦を喫するまで「189連勝」と、実に12年半もの間負けたことがなかったという怪物だから、試合に負けたことが大ニュースになった。世界を代表する強豪選手から標的にされ続けながら、全てを跳ね返してのオリンピック4連覇は「国民栄誉賞」を超えて「国宝級」の価値がある。

 

そして伊調の凄いところは、優勝直後のインタビューだった。

「内容が、あまりよくなかったので・・・自己採点は30点。もっと、いい試合がしたかった」

「4連覇」よりも内容が不満だと言うから、なんとも驚くではないか!!

レベルの違い過ぎる伊調にとって、勝つことは自明の前提であり、あくまで「イメージ通りに美しく勝つ」ことが大事なのだろう。

 

卓球では男子団体の決勝戦が行われ、日本は「絶対王者」と評されるC国と対戦。注目は第2試合で、この大会絶好調のエース・水谷が世界ランキング3位の許昕を撃破した。このオリンピックで「神懸っている」水谷は、誰が相手であっても勝てそうな雰囲気に溢れているが、水谷一人で団体戦を勝てるわけではない。残念なことは、水谷以外の日本選手とC国選手の実力差がありすぎることだ。だから、決勝進出が決まった時点で「銀確定」というのが正直なところだったが、それでも水谷だけでもC国選手に勝ったのは大収穫と言える。

 

ところで、これまで卓球と言えば御多分に漏れず女子の試合にしか興味がなかったため、男子の試合を真面目に観戦したのは今回が初めてだったが、その凄まじさに圧倒された。あのスピード感、そしてテニス顔負けの激しいラリーの応酬は曲芸を見るようで、当たり前といえば当たり前だが、我々素人が温泉旅館などでやる娯楽の卓球とは、まったく異次元の競技なのだなー、とアホなことを思うのであった。

 

日本の獲得メダルは、女子レスリングの三階級全制覇の快挙で「金」が一気に二ケタに乗り「金10、銀5、銅18」となった。

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