MLBのイチローが「3000本安打」の大偉業を達成した。
日本では張本(通算3085安打)に次いで二人目だが、張本はコリア人だから日本人としては100年近いプロ野球の歴史上、イチローが初めてという前人未到の大記録である。
しかも彼の凄いところは、日米の球界に跨って達成したところだ。日本のプロ野球において9年間で1278安打も立派だが、それよりも数段レベルの高いMLBで、2000本近い安打を積み上げてきたのは素晴らしい。MLBに移籍後は、昨年まで7年連続して200本以上の安打を記録してきている。
これだけの安打を積み上げるのは、類稀な技術力が前提となるのは言うまでもないが、それ以上に彼が立派なのは休まずにゲームに出続けている事だ。
イチロー後に、鳴り物入りでMLBに移籍した松井や松坂などに限らず、日本球界の選手を見ていても怪我で戦線離脱ばかりしているが、イチローに限っては長期離脱はおろか、欠場したという話すら滅多に訊いたことがない。勿論、長期離脱などしていたら、毎年200本を超える安打数を残すことも、通算3000本という大記録も生まれようがないから、いかに優秀な能力を備えていようと、ゲームに出ないことには意味がないのだ。
日本とは違い、過酷な日程と広い大陸間の移動など、体力的に遥かにきついMLBで、これだけ毎年コンスタントにゲームに出続け、コンスタントにハイレベルな結果を残しているのは凄いというに尽きる。
最近の、ちょっとした怪我で休んでばかりいる選手を見る度に
「キミらは本当に、野球が好きでやっているのか?」
と大いなる疑問を抱かざるを得ないが、イチロー選手はきっと野球が好きで好きで溜まらず、ゲームをする事が楽しくて楽しくて仕方がないのだろう、と羨ましくなってしまう。