2008/06/21

お疲れモード

 携帯大手のシステム導入・移行のプロジェクトが、益々忙しくなって来た。

なにせ、スケジュールがキツイ。元々、ギリギリの人数で無理なスケジュールをこなした来たのだったが、最も技術力の高いエンジニアが、7月から別のプロジェクトに移る事になったため、我々正規のメンバーに益々、負担が重くのしかかる事になった。

大きなイベントを翌週に控えたある週の勤務は、こんな具合だ。

月・・・9:0021:00(実働11h
火・・・9:3020:30(実働10h
水・・・9:0023:00(実働13h
木・・・12:0023:30(実働11.5h
金・・・10:0023:30(実働12.5h

金曜は終電ギリギリまで頑張ったお蔭で、なんとか翌週に必要な構築資料と作業手順書が仕上がったが、当初の目論見通りにAM休などを取っていたら、土曜出勤になるところだった。

5日勤務で、57時間。しかもご飯を食べている暇もなく、終電かそれに近い電車で最寄り駅のスーパー(24時間営業)で弁当を買って、ようやく夜の食事を迎えるのは、AM0時~1時という時間帯である。

こんな時間になると、弁当を選ぶ(勿論、売れ残りしかないが)のも面倒になってしまい、おにぎりや唐揚げとフライドチキンといったような、お祭り屋台のようなものでお茶を濁す日も、少なくないのが現状だ。

そんな日常であるが、昨日などはまた散々な目にあった。ようやく仕事が片付いて、職場(駅直結の高層ビル)の品川から電車に乗ったまではいいが、中央線の信号故障とやらで新宿で足止めを喰らう。山手線に引き返し、高田馬場から東西線で帰ろうとしたところ、こちらも中央線の影響で中野までしか動かないとの事で、またまた山手線に戻り渋谷へ移動し京王線で帰ろうとしたところが、既に終電も出て駅のシャッターが閉まっているではないか。

重い足を引きずりながら再び新宿に戻り、通勤ラッシュ時のようなすし詰めの電車になんとか乗った時は、正直ホッとしたものだ。結局、帰宅は2時過ぎと、1時間半近い貴重な時間を失ってしまった。

2008/06/08

伊東温泉


 伊東温泉に行って来た。伊豆の温泉旅行は、一昨年の年末に同じ伊東に行って以来、久しぶりである。

箱根や石和、鬼怒川、那須といった温泉にもそれぞれ良さがあるが、伊豆の魅力は海だ。今回、泊まったホテルも海の真ん前にあり、部屋からの眺めは抜群によい。

 
勿論、眺めがよいだけでなく、それらの海の幸をふんだんに使った料理が最大のお目当てであった事は言うまでもない (*Φ皿Φ*)ニシシシシ

まず荷物を置いて、ホテルの真ん前にあるオレンジビーチを歩いていると、職場のリーダーから三度も電話が掛かってきて、早くも興醒めさせられた。気を取り直してホテルに戻ると、貸切風呂に入浴。屋上露天の貸切を希望したものの、既に予約が一杯でテラス付きの露天風呂に入る。部屋に戻ると、豪華な料理をテーブル狭しと並べているところだった。


コースは「伊勢海老・カニプラン」。伊勢海老の造りとズワイガニをメインに、鯛の薄づくりと地魚の刺身、つみれ鍋、天ぷら、かやくご飯と豪華絢爛だ。追加でジョッキ生と久保田の冷酒を加えて、さらにゴージャスにグレードアップした。

ご馳走を堪能し、少し横になった後で今度は大浴場に入る。あまり大きくない事も含めて、こちらはやや期待外れだったが、幸いにも他の入浴者の姿が見えず、ここも貸し切り状態だ。普段は仕事も含めて起きている間は殆どPCと向かい合っているワタクシだけに、PCがないと何もすることがなく退屈で仕方ない。そうして0時には、さっさと布団に潜り込む 。。(--)ZZZ..

 翌日は朝食後に、二度目の貸し切り風呂へ直行。この日も、二つある露天風呂の方は予約が埋まっており、前日とは違うテラス付きの露天に入る。

チェックアウト後は、箱根に移動。異常とも思える大混雑の中、登山鉄道、ケーブルカー、ロープウェイを乗り継いで一路、大涌谷へ。



 名物の黒玉子を賞味したが、この日の大涌谷は物凄い強風の荒れた天候で、冬のような寒さだった。 みやげを買って早々に退散すると、湯本に戻って温泉街へ。有名ホテルの日帰り温泉で、夜空を眺めながら幾つもの露天風呂を堪能した。

2008/06/01

医者(1)


 風邪で医者に行くのは年に1度あるかないかという程度だが、それでも地元に居る時には罹りつけの病院があった。院長は見るからにインテリ風の、40そこそこといった優しい先生だった。

最初は風邪を引いてから、いつものように

(パブロンを飲んでおけば治るだろう・・・)

と楽観をしていて、実際に23日で治ったように見えた。そこで薬を止めると、また症状がぶり返しまた薬を飲む、といった行き当たりバッタリを繰り返した挙句、何度も治ったと思っていた風邪がいよいよ悪化し、一ヶ月も経過した頃にようやく医者へ駆け込むという仕儀となった。

ひと通り診察が終わってから、医師に

「いつもは風邪薬を飲めば簡単に治るのに、今度のは何でこうもしつこいんでしょーかね?」

と質問をすると

「一ヶ月も前に引いた風邪の原因を聞かれても、私には正しい返答は出来かねる。が、あくまでも想像で言うのならば・・・」

と、講釈を垂れ始めた。

「とまあ、これはあくまで推測でしかないわけだがね・・・なにしろ、一ヶ月も前の事だから絶対にそうだとは言い切れないが、長年の医者として経験からの推測であり、そんなに大きく見当は外れていないだろう・・・」

この時の風邪はしつこかったのか、或いは一ヶ月も放置していたため悪化してしまったのか、最初に貰った4日分くらいの薬を飲み続けても一向に症状の改善が見られず、再度この病院を訪ねた。

診察した先生が

「前よりは、幾らか良くなってますね・・・」

と診断したので

「え?

殆んど変わってないんですが・・・あの薬は、どうも効かないんですけどね。普段は市販の風邪薬で、直ぐに治るのに・・・」

と文句を言うと

 「みなさん勘違いしておられる人が多いようだけど、薬が病気を治すわけじゃないんだな。薬というのは、あくまでも一時的に症状を抑えるためのもので、病気を治すものではない。薬を飲んで治ったと思うのは、一時的に症状が出ていないだけで、病気を治すのはあくまでもご自身の体力です。病院で出す薬だって、なにも特別なものではないんですよ。中身は、市販の総合感冒薬と同じなんですからね」

ご多分に漏れず、この病院も三分診療が相場にもかかわらず、ワタクシの素人診断がA先生を刺激したのか、続けて思わぬ雄弁を訊く事になった。

「病気を治す最善の方法は、一週間くらいずっと寝てる事ですよ。一週間なにもせずにじっと寝てりゃ、大概の病気は治るんだ・・・しかし現実にそんな事は出来ないから、後は薬で症状を抑えながら自分の体力で直していくしかないんだよね。医者や薬が病気を治すのではなく、治すのはご自身でしかない。我々医師の役目は、それをアドバイスして手助けをする事であり、逆に言えば医者と言っても、そのくらいのことしか出来ないのですよ・・・」

なるほど。考えてみれば病院といはいえ、医師を始め沢山いる看護婦もそれで食べていかなければならないからには、あくまで「経営」としての一面も大事なのだろうから、そうそう綺麗事ばかりは言ってはいられないのも、また現実だろう。

ブラックジャックのように、あまりに腕が良過ぎて来る患者が総て簡単に治ってしまったのでは儲かるものも儲からないし、かといっていつまでも治らないのでは評判を落として来る患者も来なくなってしまうから、その辺りの匙加減も含め、医師の技量や裁量というべきかもしれない。

 ところで、この先生は線の細い女性的な優男だった。当時、勤務していたプロバイダのサポート部隊で机を並べていた、派遣会社出向の独身の女性C子さんに

「C子さんも、風邪引いたらあそこへ行くといいよー。なにせ、あの先生は男前だからなー」

と、暇つぶしに軽口を叩くと

「へぇー。どんな感じなの?」

と早速乗ってきた。

「そうだなぁ・・・わかり易く言えば、少し若い頃の田村正和をインテリっぽくしたような感じかな・・・」

すると、普段はツンと澄ましていたから、殆んど誰もが話した事のなかった、同じ派遣会社から出向してきているベテラン・オールドミスのT子さんが、突如として振り返り

「え?

どこよ、それー?

どこどこどこ~~~!」

と、大声を張り上げて絶叫したから、皆ビックリ仰天してしまった (m*)ブブッ

「教えてもいいけど、T子さんはあまり病院には縁がなさそうだねー」

と言ってやると、日頃から苦々しく思っていた若い男性社員の間で、小気味よい爆笑が湧き起こった。