2014/06/30

飛鳥と明日香

飛鳥(あすか)は「すか」の音の前に「あ」音が付いている。この「あ」音は「ぅお=wo」音が変化したもので、元の音の意味は「低い()」だから「あすか=ぅお-す-くゎ=wosu-kwa」は「(丘陵などに)低く囲まれてより見えにくい所」となります。

 

春日大社のある春日「かすが」の方は「すか」の音の前に更に「か=くゎ」音が付いているため「かすが=くゎ-す-くゎ=kwa-su-kwa」となって「より見えなくなるように囲まれ囲まれた所」となる。春日の方が二重、三重に丘陵や森に囲まれている様子が、よく表現されている。

 

大須賀、横須賀(元の音は大須賀と同じ「ぉあう-す-くゎ=эu-su-kwa」)も、こちらからは遠くの方が良く見えるが、周囲からは内部が見えにくい盆地や入り江を指す。

 

小菅(こすげ)、菅井(すがい)、菅田(すがた)などの地名に使用されている「菅=すげ、すが」も「す-か=su-kwa」音で「より見えなくなるように囲まれた所」を指している。

 

日本地名学研究所・所長の池田末則は「大和の地名は、文字の使用以前に発生した大和言葉である」と記され、その例として飛鳥地域の地名であるハラ、ハリ、ヤマ、タ、クラ、サカ、ウラ、オカなどを挙げ、それに美称であるオオ(大)、オ(小)、トヨ(豊)、ア(阿)などがついてできあがったものである、としている。

 

池田説によると、アスカとは川が蛇行してできあがった「ス(洲)」と、ある場所を意味する大和言葉の「カ」、たとえば住処(スミカ)、在処(アリカ)などと使われるものに、接頭語の「ア」がついたものであるとのことである。それに好字、嘉字をあてはめた結果「飛鳥」となったそうである。

 

たまたま、古代史の中心の一つであるあの飛鳥が一番有名になって、あの場所だけがアスカのように言われているが、洲のある場所を指す「スカ」は須賀、須可、洲処など、各地にある。淀川の畔にも、大阪南部の石川流域にもある。横須賀、高須賀、貝須賀、蜂須賀などが各地に存在しているが、これらはスカの変化形である。

 

一方、アスカは「阿須賀」になったり「浅香」になったり「朝霞」になったり、はたまた「浅賀」になったりと、これまた様々である。だから、あの飛鳥は「飛鳥川が作りだした洲のある場所」という意味である。

 

近鉄の橿原駅から東へ飛鳥方面に歩いていくと、甘樫丘(アマカシのおか)があるが、そこに上ると飛鳥が一望できる。そこから眺めると、なるほど飛鳥は飛鳥川の洲が発達してできあがったところということがわかり、この地名の由来に納得できる。「アマカシ」も、川が蛇行している場所を意味する曲瀬(マガセ)に、接頭語の「ア」がついたものであると記されている。

2014/06/21

サッカーW杯2014ブラジル大会(2)

2戦は、ギリシャと「0-0」で引き分け。これで「11敗」となり、グループリーグ突破はかなり難しくなった。

 

元々、グループの中で「最弱」の日本なのだから、内容はともかくとしてギリシャと引き分けは、寧ろ上出来と言うべきだろう。残るコロンビアは、間違いなくグループでは最強のチームである。

 

決勝トーナメントで当たりそうな相手を見て、わざと手抜きをしてくることでもない限りは、普通であれば日本に勝ち目はない。もっともワタクシ自身は毎回繰り返す通り、日本の決勝トーナメントを望んでいるわけではなく、純粋なサッカーファンとしてはトーナメントの舞台に相応しいチームだけが残り、レベルの高い鬩ぎ合いを待望するのみである。

2014/06/17

引越し(2)

ベランダは広いに越したことはないが、洗濯物を干すスペースが十分にあり、歩ける程度で充分だ。エアコンや室内洗濯機置き場は、今時の物件ならばほぼ網羅されているだろう。日当たりは難しく、南向きだからと言っても必ずしも日当たりが良いとは限らない。特に、目の前に高層物件がない事を目視で確認しておかなければならないので、こればかりは実際に見てみない事には判断できない。最近では「ストリートビュー」などで、かなり細かいところまでネットで手に取るように調べはつくとはいえ、やはり周辺環境を含めた臨場感は実見により肌で感じることが重要である。

 

間取りは、あまり部屋数が多いと掃除も大変だろうし、一人で住むのにだだっ広いスペースは要らず、2部屋で良い。ヘタに部屋数の多いファミリー物件に入ったりすれば、子供がいたりで煩くなるという懸念も大きい。実際に、先に触れた目の前のマンションなどは子供がたくさんいて、朝9時と昼の3時に幼稚園の送迎バスがやってくる前後は、子供らのギャーギャー騒ぐ声や主婦らの井戸端会議が煩くて仕方がないのである。

 

クローゼットは、部屋の広さと関わってくる。洋服ダンスを置くと、それだけでかなり部屋が狭くなってしまうから、クローゼットは必要だ。バス・トイレ別は今のマンションで初めて体験してから、新たに条件に加わった。この辺りは一度贅沢を覚えると元には戻れない、という典型例だ。ペット不可はいうまでもなく生来の動物が嫌いな事もあるが、泣き声がやかましかったり糞尿が臭かったり(特に夏場は)するのは最悪である。

 

ここまでが、絶対譲れない「必須条件」である。次は、希望条件。

 

自転車は、専用置場があれば良いという感じか。ネット接続。いうまでもなく光を希望だが、今ではiPhoneで無線通信もできるだけに優先度は下がった。さらに「auひかり」もあるから、必ずしも「殿様商売」のNTTに頼まなくてもよいという安心感もある。角部屋を希望する理由はいうまでもなく、単純に考えて近隣の騒音が半減するだろうという希望からだが、これはかなり選択の余地が低い。分譲仕様は鉄筋コンクリートにも通じるが、要は建物がしっかりしていれば良いという事である。保証人不要は、単純に保証人を頼めるような心当たりの人物が頭に浮かばなかったり、頼む面倒を考えてこれまで同様に自己完結で済ませるつもりである。

 

内見は土日しか出来ないから、無駄を省くために平日のうちにメールで物件の資料を送ってもらい、その中から予めピックアップをしておいて良さそうなものだけ見て回る事にしたのだが、それでも何週かに渡り複数の仲介業者の紹介で都合数十件を見て回った。どの物件にも、気に入るところと気に入らないところはあるから、沢山見る毎に

 

(この部分は、前のところの方が良かったな・・・)

 

と次第にいいとこ取りばかりして、自分の頭の中でドンドンと理想の物件が出来上がってしまい、現実からは益々遠ざかっていくという悪循環に陥ってしまった ( ̄_ ̄;)

 

前回の10年前の引っ越しは、何しろ上京したばかりでマンスリーマンションからの移動で段ボール数箱程度だっただけに宅急便で簡単に済んだが、今回は引っ越し業者に頼むしかない。便利なもので、ネットの「一括見積」で、一度で10社程度に見積もりを出してもらった。荷物は「単身パック」的なものだけに、どこも3万前後と似たり寄ったりだ。中には聞いたことのない業者で、2万程度という格安なのもあったりしたが、考えた挙句は無名の安い業者でいい加減な仕事をされても困るという結論となり、結局は大手に依頼することになる。

 

引越し業者とともに「難物」は、例によってNTTである。今の物件は、最初からusenが入っていたから手続き不要と楽だったが、今度はそうはいかぬ。NTTのフレッツ光を申し込むと、かつての「殿様商売」よりはかなりマシになったとはいえ、対応に気が利かない。マンション自体に光が開通していることは確認済みだったものの

 

「前の居住者の契約がそのまま残っているが、これを解約しないと新たな契約が出来ない。先方からは、なにも連絡が来ていません・・・」

 

などと、またしてもワケのわからないことを言いだした。

 

「前の居住者などとっくに居なくなってるのだから、強制的に解約すりゃいいだけでしょ!」

 

と怒鳴りつけたが

 

「こちらの方で、勝手に解約はできないので・・・」

 

などと寝言をほざくから

 

「こっちは別に、auひかりでもいいんだぞ!」

 

と脅すと、翌日には

 

「前の居住者に連絡が取れました!」

 

と連絡が来た。

 

これで光の手配も間に合ったし、引っ越しの手続きも完了した。が、まだ最も面倒な荷造りが待っていた ヽ( ̄ー ̄*)ノオテアゲ

2014/06/15

順当な結果(サッカーW杯2014ブラジル大会)(1)

2014W杯初戦:日本vs コートジボワール

今大会初戦は1-2で敗れた。巷に溢れている代表のブルーのユニフォームを着て悦に入っている「俄かサッカーファン」とは一線を画するワタクシとして、コートジボワールというのが初戦から非常に嫌な相手と見ていたが、結果は「実力通りの順当な敗戦」となった。

 

これが日本の実力であり、アフリカサッカー頂点の実力なのだ!」という現実を突きつけられた以上、愚にもつかぬ解説は不要なのである。

2014/06/09

「日本料理」と「和食」(世界遺産登録記念・日本料理の魅力)(4)

出典 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/culture/

 酒は元来「飯」を食べ終わってから飲むもので、最後に出された。「吸物」が出されると「酒」が出ることになっていた。これを「吸物膳」と呼ぶ。酒を出す合図が「吸物」であること。が、後に酒は飯を食べ終わってからでなく、二の膳に二の汁 (すまし汁) から盃事に移るようになった。

 

会席料理になると、初めから箸の上に盃を載せている。で、つゆとして「飯」に付くのは「汁」であり「酒」に付くのは 「吸物」である。最後は菓子に濃茶と薄茶、あるいは、そのどちらかが出る。濃茶は抹茶の量を薄茶より多くし、泡立てず茶筅(ちゃせん)で濃くぼってりと練って一碗を数人で飲み回す。薄茶は抹茶に湯をさし、茶筅で泡立てる。当然、濃茶に比べ味わいは淡白である。

 

抹茶は臼で挽いて粉末にした茶で、煎茶は煎じ汁にするが、抹茶は茶の葉を粉末にしてすべて飲んでしまう。本膳料理でも、食前に茶の菓子(干菓子、蒸し菓子)が出され、食後には一汁三菜であれば煎茶か抹茶に菓子、二汁五菜であれば濃茶に蒸し菓子、さらに薄茶に干菓子がだされる。

 

干菓子(ひがし)

乾いた菓子をいう。打ち物(らくがん類)、掛物(こんペいとう類)、焼物(煎餅)があり、原則として薄茶の時に出す。

 

一汁三菜の型

本膳・・・なます、汁、平、飯、香の物、焼物、取肴、吸物、酒、菓子、薄茶

「なます」は「鱠」または「膾」と書き、魚を使った時と野菜を主に使った時を区別する。和(あ)え物か酢物で、小鉢か小丼に盛る。「平(ひら)」は、煮物のこと。海、山、里のものを5種類ほど取り合わせ、平たい蓋付きの椀に盛る。

 

「取肴(とりざかな)」は、口取肴で箸から取る(小口から取る)肴ということであり、酒の「肴」のことをいう。肴とは、平安時代から使われている言葉で「菜(な)」は副食物のことを指す。で、酒に添える料理(酒に添える副菜)を「酒の菜」と呼び、これが訛って「酒な」、転じて「」となった。海の物、野の物、山の物など3~5品を盛り、一品ごとに甘いもの、酸味のもの、辛味のものなどにして重複を避ける。向こうを高く手前を低く、大きめの器に盛る。また「うま味」を上手に使うことにより、動物性油脂の少ない食生活を実現しており、日本人の長寿、肥満防止に役立っている。

 

自然の美しさや季節の移ろいの表現

食事の場で、自然の美しさや四季の移ろいを表現することも特徴のひとつである。  季節の花や葉などで料理を飾りつけたり、季節に合った調度品や器を利用したりして、季節感を楽しむ。

 

正月などの年中行事との密接な関わり

日本の食文化は、年中行事と密接に関わって育まれてきた。自然の恵みである「」を分け合い、食の時間を共にすることで家族や地域の絆を深めてきた。主に前近代(江戸時代以前)から日本に存在する料理の流れを引くものを「日本料理・和食」とするのが一般的に普及している定義である。

 

「日本料理」と「和食」と言う言葉は、文明開化の時代に日本に入ってきた「西洋料理」や「洋食」に対応する形でできた言葉であり「日本料理」は石井泰次郎による1898年(明治31年)の『日本料理法大全』により一般化され、「和食」はそれ以降に現れたものであると見られている。

 

日本料理」には、料理屋で提供される高級料理のイメージがある一方、「和食」は家庭食も含む日本食文化全体を表す言葉として、よりふさわしいとされる。日本で独自に発生した料理で、日本国外から伝来したものでなくても、近代以降に生まれたものについては和食とはみなされないものもある。

 

例えば「お好み焼」き等の鉄板焼き料理については、鉄板焼きという料理方法が伝統的なものではないことから、日本国内では和食とは区別されることもある。しかし鉄板焼き料理は日本独特のものであり、海外では日本料理と認識される場合がみられる(ただし、ウィキペディアの英語版の「Japanese cuisine」の項目においては「お好み焼き、たこ焼き等は伝統的な料理ではないのでwashokuには定義されない」と記述されている)

 

日本政府の外国向け「日本食レストラン推奨制度」では、具体的に懐石、寿司、天ぷら、うなぎ、焼き鳥、そば、うどん、丼物、その他伝統の料理を日本食としている。

 

「和食;日本人の伝統的な食文化」のユネスコ無形文化遺産登録申請に関連し、日本は「和食」を料理や調理法だけでなく「いただきます」や「もったいない」といった食事という空間に付随することがらも含めた「自然の尊重という日本人の精神を体現した食に関する社会的慣習」として提案、年末年始における餅つきや御節料理、食育教育を中心にプレゼンテーションを行った。