2004/12/31

2004大晦日のトラブル

 2004年の大晦日は、雪の中を自宅で迎える事となった。

大雪予報の中、何とか持ち堪えていた午前中に急いで買出しを済ませて帰って来ると、ちょうどタイミングを見計らったかのように雪が降り始め、ギリギリのところで正月料理を確保し、ほっと一息。早速、冷蔵庫一杯に詰め込むと、ようやくのことで部屋の掃除に取り掛かったところだった。

 時は、日暮れ近い午後4時。

 外は昼から降り詰めの雪で白一色に染まり、普段は暖房を入れなくても20℃近い室温を保っているさしもの暖かい部屋も、設定温度24℃でエアコンを効かせたてはいたが、津々として冷気が漂って来るような寒い日である。

 そんな寒い中で、窓を開けて掃除機を掛け始めた途端のことだ。

ボンッ

 という異音を残し、部屋中の電気という電気が総て消えてしまった

(しまった・・・ブレーカーが落ちたか・・・?)

 思わず慌てたのも無理はない。なにしろ住み慣れた家ではなく、数ヶ月前に入ったばかりのマンションである。入居した当日、ブレーカーの位置は確認して中身を一瞥はしてはいたが、それ以来3ヵ月近くの平和な間は、一度としてブレーカーの存在などは意識した事がなかった

 引越し当初はまだ台風シーズンだっただけに、万一の事態に備えて百均で懐中電灯を買ってはいたものの、生来のものぐさのせいで大した台風に見舞われなかったのを良い事に、結局乾電池も入れずに段ボール箱の底の方に埋もれたままにしていたツケが、ここで廻って来た形だ。

 午後4時とはいえ冬至を過ぎたばかりであり、また大雪の舞っているようなこの日の天候だから、当然の事ながら既に薄暗くなっていた。うろ覚えの記憶を頼りに、ブレーカーの在り処だけは探し当てたものの、蓋の開け方すらわからない状態は、まさにパニック一歩手前である。

 このパニックの原因は、物件の管理窓口が30日から年末休暇に入っていたのを知っていたためでもある。

 (万一、考えているような単純なブレーカーの故障ではなく、ヒューズが飛んでいたり最悪漏電していたりしていたケースを考えたら・・・管理会社仕事始めの4日までを、真っ暗闇の寒い部屋で過ごさねばならない事になるわけか?

 そう考えると、暗澹たる気持ちにならざるを得なかったのも、無理からぬところだった。

 とにもかくにも、暗い中ではブレーカーの蓋の位置の特定すらも困難であり、懐中電灯を取り出してはみたものの、やはり単二に比べ使用頻度の低い単一乾電池の用意はなかった。部屋中の電気という電気は勿論、浴室乾燥機にエアコンなど総ての電気製品が落ちてしまい、辛うじて生き残っていたのはバッテリー自家発電に切り替わったノートPCのみだが、これにしてもほんの数時間後でバッテリーが切れてしまったら、もうまったく使えなくなってしまうのである。

 (最悪じゃー。 
 参った参った
・・・このままブレーカだけで直らなかったら、一体どうするんだ?
 少なくとも、マンスリー窓口が年始となる4日までは寒い暗闇の中で、PCもなにも出来ず過ごさねばならんのか? 
 大量に買い込んで来た正月料理も、全部腐ってしまう・・・

 と最悪のケースばかりが頭を過ぎる中で、クローゼットからジャンパーを取り出していた。

 (この大雪の中、出来る事なら電池を買いに行きたくない・・・)

 という意識から、藁をも掴む気持ちで無駄とは思いながらもマンスリー窓口に電話をしてみると、年末年始緊急窓口というフリーダイアルが設けられているではないか。

 対応に出たスタッフの誘導でブレーカーの蓋を開けると、思った通りブレーカーの主電源が落ちていただけで、無事に復旧した。

 (まったく・・・柄にもなく、大晦日からバタバタしてしまった)

 と苦笑いだったが、よくよく思い出せば地元(愛知)で過ごしていた前の年の大晦日も何かの拍子に突然ヒューズが飛んでしまい、電力会社から派遣されて来たウドの大木のようなボンクラ技術員に散々に悪態をついて、大騒ぎしていた事を思い出したのであった ( ´艸`)ムププ

ムソルグスキー『展覧会の絵』「キエフの大門」(オーケストラ)



☆第9曲「バーバ・ヤーガの小屋」

☆第10曲「キエフの大きな門」
さて、そうしてすっかりメジャーになった『展覧会の絵』のピアノ原曲だが、やはりなんと言ってもより有名なのは、ラヴェル編曲のオーケストラ版の方である。

この編曲版には、ラヴェルの他にも何人もの作曲家の手によるものがある。中には指揮者が本業ながら、有名なバッハのオルガン作品の『トッカータとフーガ ニ短調』のオーケストレーションでも知られるストコフスキー編曲のオーケストラ・バージョンも作られたが、そういった数ある中でも圧倒的に突出して、良く知られているのがラヴェル版だ。

Classicファンの中でも、何故か「オーケストラの曲は苦手」といって、ピアノやヴァイオリンなど器楽ソロばかりを、好んで聴いているような人も少なくないようだ。オーケストラマニアのワタクシから見れば

「ソロなんて(オーケストラ曲に比べ)つまらないじゃん」

というのがホンネではあるが、人の好みは千差万別だから他人の嗜好にケチをつける気は毛頭ない。

そんなワタクシも敢えて、ともあれこの『展覧会の絵』だけは原曲しか聴いた事がないという人ならば、是非ともラヴェルの編曲版を聴いてみたまえ、と強くお奨めしない訳にはいかないのである。そして理想を言えば、一枚のディスクでピアノ原曲版とオーケストラ版の両方がカップリングされたもので、是非とも聴き比べてもらいたい

これは決して「どちらが素晴らしい」という優劣の問題ではなく、純粋にこんな具合に変わるものなのか、というオーケストラの素晴らしい無限の可能性を実感して欲しいからで、これを聴けばオーケストラの魅力に嵌っていく事は、間違いないのである。

もっとも実際には、有名なラヴェルのオーケストラ版は知っているが、ムソルグスキーのピアノ版の方は知らないという人の方が多いだろうから、この場合は原曲のピアノ版が、そもそもどういうものだったのかを確認してみるのも、また楽しいはずである。

2004/12/30

2004年末


忘年会
現在勤めているのは某国家機関です。本部は千代田区にあり、我々技術者の勤務先もセキュリティ上と行政機関との守秘義務に照らして詳らかには出来ませんが、表向きは千代田区にある本部という事になっています。そして過日、この本部主催になる忘年会が開催されました。

本部主催のこうした催しは年に数回行われるそうで、11月から正式メンバーとなったワタクシにして、2ヶ月の間に早くも3度目の経験となります。民間企業と違う点は、こうした催しに参加するための会費が一切かからないのと、会場までの移動費用が月末に総て実費で清算される点であり、早い話が総て「アゴアシ付き」というヤツです。

研究所の予算とはいえ、元を辿れば総ては税金となるのでしょうが、ワタクシも人並みに(或いは、少しは人並み以上に)払っているものだからと、大きな顔をして参加して来た事は言うまでもないでしょう。しかも会場は大抵はショボイ居酒屋などではなく、本部またはホテルの宴会場などを借り切っての豪勢なもので、今回は虎ノ門パストラル某パーティホールでの立食パーティでした。  

日本酒党の私としては、ビールや洋酒が主体となる立食パーティよりは、座敷で寛いでの和食を好むところですが、あれだけのご馳走が所狭しと並んでいる場合に限っては、自由自在に好きな料理を食べ歩ける立食形式の利点を認めないわけにはいかないでしょう。

魚は鮨に活造り、サーモン、肉はステーキ、焼き鳥、串焼き、さらに生野菜にサラダ、おでん、わんこそば、パスタにグラタン、デザート、極めつけは目の前で揚げる天ぷらと、大変なご馳走が次々に出て来ました。アルコールの方は、日本酒が見当たらなかったのでそれほど呑んではいませんが、恐らくビールの大瓶3本にグラスワイン、そして水割りを23杯ほど呑んだでしょうか。

幾ら呑んでも顔に出ずに「ウワバミ」と言われ続けて来たのが、学生時代からのワタクシの特徴です。そんな風に、呑んで食べただけでも満足していたところで抽選会の余興が始まるや、なんと一等賞の折り畳み自転車が当たってしまったから驚いた。一年間身を粉にして働いてきた先輩方を尻目に、新参者のワタクシが一等を掻っ攫っていって良いものだろうか・・・といいつつも数十人の羨望の眼差しの中、目録を高々と掲げて皆から「もうわかったから・・・」と呆れられるまで自慢して来ましたが ヾ(*≧▽)ノ彡アハハ!!