2007/07/31

東京の夏

 7月も今日で終わりというのにまだ梅雨が空けないらしく、連日鬱陶しい雨雲が東京の上空を覆っている。

7月生まれだからといって、真夏の酷暑が好きというわけでもないが、これだけ雨が続けば

「暑くてもいいから、いい加減カラッと晴れてくれよ」

と、言いたくなろうというものだ。

そんな雨の合間を縫うようにして、7月はこっそりとお誘いを受けて柄にもないディズニーランドに行ったり、隅田川の花火を見物に行ったりしたが、どこもやたらと人が多いうえジメジメとした湿気が一層、暑さに拍車を掛けるばかりである。

特に隅田川の花火に至っては、早めに浅草寺へ行ってまったり観光を楽しんでいると、気付いた頃には境内が人で埋まっているではないか。既に夕方前には、花火見物客のビニールシートで境内が埋め尽くされ、歩く事さえままならない混雑である。大して旨いとも思えないどの屋台も物凄い行列で、楽しみにしていたイカ焼きやたこ焼き、或いは焼きサザエを買うなどは、夢のまた夢という有様だ。

1500円也もする堅い肉のBBQ串を買うのが関の山で、五重塔を眺めてビールを飲んでいるだけでも、汗が止まらない。汗だくになりながらも、執念で最後まで見届けた花火は美しいものだったが、あの混雑を考えたら二度と同じコースでは行きたくない、というのが本音かもしれない。

東京に住む前にも、こうしたイベントには比較的良く出かけていた方だったが、東京のイベント会場や観光地の混雑の凄まじさたるや、どれも常軌を遥かに逸しているだけに生半可な覚悟では出掛けられないと、改めてエセ東京人は痛感する事になった。

この一ヶ月で、中央線や山手線の混雑(ラッシュ時間でもないのに)も、嫌というほど経験し

JRでの通勤だけは、御免蒙る・・・)

と祈るような気持ちだったワタクシは、奇跡的に通勤ラッシュから外れた路線で、しかも30分程度で通えるという新しい現場に、こっそりと参入した・・・と思ったら、やはりかなりの混雑なのだった(例によって、いつまで続くかはわからないw) (゜艸゜;)フ゛ッ

2007/07/29

朝青龍を追放せよ

 横綱・朝青龍の「仮病疑惑」が話題になっている。

<「腰の疲労骨折とひざ痛で全治6週間」の診断書を提出した725日、母国モンゴルでサッカーに興じている姿が、ニュースで報じられた。身勝手な行動に、夏巡業開催地でも怒りの声が噴出>

というものだ。

朝青龍の暴走は、過去にも数え切れないくらいあった。ワタクシは2004年に、『朝青龍は「第二の北尾(双羽黒)」になる!』という記事を書いたが、その中のポイントを以下に再録する。

2003年の暮れに、横綱朝青龍が所属部屋の先代親方の通夜をすっぽかし、故郷のモンゴルに無断で帰国していたという、前代未聞の「事件」が明らかになりました。朝青龍は、これまでにもケンカ紛いの相撲内容そのものや土俵態度の悪さ、或いは先輩力士に対する礼儀を欠いた振る舞いから同郷の先輩との確執など、繰り返し何度にも渡りその言動が問題視されてきたのは、好角家の方々なら既にご存じの通りです。

さて(中略)年明け早々に、まずは「稽古始め」、続いて年頭の大事な行事である「綱打ち」を欠席するという、背信行為が続きます。「稽古始め」は、いうまでもなく一般人なら「仕事始め」に当たるものですし、また「綱打ち」というのは文字通り横綱の締める綱を若い衆が力を合わせて作る(打つ)もので、朝早くから起きて皆が汗水垂らして一生懸命に拵えている綱は言うまでもなく横綱、つまりは一人しかいないからには、総て朝青龍のためのものです。

なによりも、伝統を大切にするのが国技たる大相撲というものであり、その中にあって一年の最初を飾る行事として位置付けられている事からも、その重要性や神聖さは素人目にも一目瞭然でしょう。その証拠に過去には初場所は休場する事になった横綱でも、この綱打ちには万難を排して駆けつけた例(最近では貴乃花)もあったくらいで、打ち終わった純白の綱を締めて仁王立ちしてみせなければならないハズの当の主役がトンずらしていたのでは、これほど皆の努力を足蹴にした振る舞いはありません。

しかも「その間、どこでなにをしていたのか?」と問われた親方も

「なにも訊いてない・・・  今までも、一度でも報告した事がないヤツだから・・・」

とは良く言えたもので、まさにこの親方にしてこの弟子あり、と最早空いた口も塞がらぬとはこの事でしょう」

ちなみに今回の件でも、師匠の高砂親方(元大関・朝潮)は

<「モンゴルに帰っているとは思わなかった。そんな状況で、巡業に出られないのはおかしい」

と首をかしげた>

などと他人事のような暢気な事を言っていたらしく、どうやら事態の深刻さが未だに理解できていないようなのには呆れた。
 「その後の聴取の結果、またしても無断でのモンゴル帰国が判明するに及び、ここに至って遂に業を煮やした横審委員のナベツネ氏から

『今後、このような横綱としての自覚を著しく欠いた非常識な行動が続くようなら、引退勧告もありうる』

と、遂に最後通牒ともとれる発言が出された・・・」 いう経過があった。

ところがご存知の通り、この後も朝青龍の暴走は止まるところを知らず  「勝ちゃあいいんだろ」とばかりに暴言、放言を繰り返すばかりか、負けた時の八つ当たりといった子供じみた言動のうちはまだしもかわいかったが、遂には八百長疑惑まで噴出し、裁判沙汰に発展して世間を騒がせるという醜態である。

八百長疑惑については、まだ裁判をしている最中であるにもかかわらず、先に行われた名古屋場所で優勝のかかった白鵬との結びの一番でも、明らかに「八百長」としか考えられないような、胡散臭い相撲を取っている(稀勢ノ里に敗れて、優勝を逃した琴光喜が花道で涙を流していたのは、単に優勝を逃した悔しさというだけでなく、あのような八百長で優勝を掻っ攫われた悔しさであったろうと、ワタクシは密かに推測している)

上記からお分かりの通り、ワタクシが3年以上も前に予言した

『朝青龍は、第二の北尾(双羽黒)になる!』

決して予見が外れたのではなく、本来ならとっくの昔に追放になっていてしかるべきところが、横綱が一人もいなくなる事に怯えた協会のバカゲタ弱腰のために、運良く命拾いをして来たというに過ぎないのだ。

いつも事が起こった時だけは「断固たる措置を取る」と息巻いているのに、結局は殆ど実効性のないペナルティでお茶を濁してきたのが相撲協会であるが、度重なる不祥事には関係各所に抗議の電話等が殺到しているとも言われるだけに、これ以上ファンを愚弄する事は許されない。

朝青龍の各界追放」を切実に望んでいる声は、多いはずなのである。それは「朝青龍がモンゴル人(或いは外国人)の横綱だから」では、断じてない。過去にも曙や武蔵丸といったハワイの横綱や、新たに誕生したモンゴルの白鵬ら外国人で頂点を極めた力士はいたが、決してそのような差別はなかったし、今もまったくない。逆に日本人であっても、横綱の地位を極めながら素行に数々の問題があったため、事実上の廃業に追い込まれた双羽黒(北尾)の例もある。あるのは、ただ「横綱に相応しい品格と人格を備えていないという事実のみであり、日本に来て10年も経つ人間が「日本の風習を理解していなかった」では、絶対に許されないのである。

などと書いた後に「2場所連続出場停止と減俸30%(4カ月)」という、なんとも中途半端な裁定が下された。この4ヶ月間は「執行猶予」期間でもあり、期間中に何か問題を起こすような事でもあれば、今度こそは「永久追放」の厳罰で臨んでもらわなければ困る。

2007/07/27

復旧(プロバイダX)part6

 ところで家の冷蔵庫には、いつものように保冷パックに入れて仕事場に持っていくために、ペットボトルのお茶が冷やしてあった。

(折角だから、汗ビッショリになって頑張っている、あの作業員の帰りに持たせよう。ただし、あくまで上手く直したらだが・・・)

などと考えていたが、いつの間にかもう一人増えていたので、慌ててもう一本を冷凍室に入れて冷やし始めたのが、少し前だった。またその頃、関東地方に上陸すると言われていた台風がいよいよ迫って来たか、突如として猛烈な大雨が降って来ており

(この雨の中を、昨日みたいに自転車でネットカフェに通うのは、冗談じゃねーぞ・・・こうなりゃ、直すまでは帰すものか・・・)

という気持ちにもなっていた。

そうしてまたしばらく、時折繋がったかと思うとまた切れたりという繰り返しが何度か続き、その度にインターホンから

「今、どんな状況でしょうか?」

という確認が入った。

(あれだけ配線を切り替えたりした結果、繋がったり繋がらなかったりというのは変だな・・・なにか実験をしているのか、或いはやはりモジュラーが逝かれているんじゃないのか?)

などと考えながら、コンビニで買ってきた弁当を温め、さあ食べようという段になって、あたかもタイミングを見計らったかのように、インターホンが鳴った。

「申し訳ありません・・・お部屋のモジュラーを確認したいのですが・・・」

「いいけど、今から食事をしようと思ってたところだよ」

「私どもの方は、一向構いませんが・・・よろしいでしょうか?」

「まあ、いいけど・・・」

よりによって粗末なコンビに弁当を広げた、このタイミングになって部屋に入ってこようとは (*´m`)

そうして、作業者がモジュラーを手で触っていると繋がるが、手を離すと接続が切れるというパターンが何度も繰り返された。

「やっぱり最初にも言ったけど、モジュラーの調子がおかしいんじゃないの?」

「そのようですね・・・今から工事をしても、よろしいでしょうか?」

「ああ、いいよ・・・どうぞ・・・」

工事といっても、壁の電源が集まっているパネルを外して、モジュラーを新しいものに付け替えるだけだから、10分程度のものである。その間に、こちらは弁当を食べ終わったが、時刻は既に21時を回っていた。

それまでは

(直すまでは、絶対に帰さんぞー)

などと考えていたが、現実にこうして汗ビッショリになって頑張っている二人の作業者を目の当たりにすると

(作業者は、食事もせずに大変だなー。もうこれがダメだったら、続きは明日にして帰って貰おう・・・)

と思っていると、ようやくにして約2日ぶりに接続が復活した。

 「やっぱり、モジュラーだったか・・・だからワタクシは、最初に言ったろーが!」

 「モジュラーなんて、そんなに壊れるものではないので・・・盲点でしたね・・・」

 「地震の影響はないとか言ってたけど、やっぱり昨日の地震で圧迫されて不安定になっていたんだとしか思えない」

宅内ハブが壊れ、その上モジュラーも壊れきってはいなかったものの(それだけに、余計に事態をわかり難くしていた)調子がおかしかったのだから、今回に関しては原因の特定が難しかったのも確かに頷けた。

「それでは、いかがいたしましょう?
どうやら、直ったように見えますが・・・」

「まだまだ、信用できんわ・・・何しろ繋がっても、直ぐに切れてしまうのが散々に続いたし。今から10分くらい様子を見て、その間大丈夫なら取り敢えずはOKとしようか。その間に下(管理室)の荷物の片付けなどは、済まして貰ってていいよ・・・」

そうしてしばらく使ってみたが、明らかに安定した動作は復旧したと見ても良い、と判断できた。そして10分くらい経つと、インターホンが鳴る。

「どうでしょう?」

「どうやら、大丈夫みたいだ。安定しているし・・・」

「それでは私どもは、これにて引き上げさせていただこうと思いますが・・・」

「今、下にいるの?
降りていくから、待っててくれない?」

この土砂降りの台風の雨の中を、ネットカフェに行かなくて済んだ安心感から足取りが軽くなっていた。冷蔵庫と冷凍庫から、それぞれペットボトルのお茶を出してエントランスへ降りる。

「この度は、大変ご迷惑をおかけいたしまして、申し訳ありませんでした・・・」

「いやいや、遅くまでありがとー。お茶を冷やしておいたから、持って行ってちょーだい」

「いやー、ありがとうございます」

一人は途中からだったが、最初に来た技術者の方は夕方5時前から4時間半くらい飲まず食わずだった筈で、その間にこちらの方は既に缶ビールを3本空けていた。

「最初は一人だと思ったら、いつの間にか一人増えてたから慌てて冷凍室に入れたんだけどね。作業が長引いたから、冷え過ぎちゃったみたいだな・・・」

「恐れ入ります・・・」

「本当は、冷蔵庫の中一杯にビールなんだけどね・・・車だからまずいよね」

「アハハハ・・・」

と最後は陽気な笑いとともに、二人の技術者はほっとした表情を浮かべながら帰っていった。