2010/03/01

バンクーバー・オリンピック名場面集

バンクーバー・オリンピックが終わった。

 

これまで、女子フィギュアスケートや浅田選手については書いてきたが、その他で印象に残った選手を挙げる。

 

安藤(フィギュアスケート・女子)

ご存知の通り、前回のトリノ・オリンピックでは中野ら有力選手を押し退けて「疑惑の先物買い」で代表入りを果たしながら、ボロボロの演技で惨敗した。「年齢制限」がなければ当然、安藤ではなく浅田が出ていたはずである。

 

その後、4年間の紆余曲折を経て、戻ってきた二度目の舞台だ。前回からの経緯、そしてマスコミの騒ぎや多くの人々の期待も浅田に移り、安藤にとっては前回とは違い、非常に良い環境で迎えることが出来ただけに、心情的には是非とも「メダリスト」という形の結果を残して貰いたかったが、正直なところ最初からあまり期待していなかった。  話は逸れるが、あの毒々しい化粧と衣装のセンスの悪さは、何とかならないものか? 

 

鈴木(フィギュアスケート・女子)

安藤よりも密かに期待していたのが、この鈴木だ。じっくりと演技を見たのは、昨年のグランプリシリーズが初めてだったが、安藤やら「疑惑の金メダリスト」からは、まったく感じたことのなかった「心に響く」ものがあった。正直、ビジュアル的には好みから大きく外れてはいたが、ひとたび演技が始まるとあの体全体から喜びが溢れるような躍動感と、力強い表情の魅力にはすっかり驚かされたものだ。

 

3人の代表の中では最も地味な扱いだったが、オリンピックの舞台においても鈴木には他の選手にはない独特の「輝き」を感じたし、久しぶりにエキサイトさせてもらった。  月並みな感想になるだろうが、フリーでは最終滑走の長洲とともに最も楽しく見させてもらった。

 

高橋(フィギュアスケート・男子) 

実を言うと、これまでフィギュアスケートは女子シングルしかまともに見たことがなかったから、男子はこの大会が初めての観戦である。キム・ヨナの「演技力」がバカ高い評価を得たようだったが、よく言われるように「顔芸」メインで全体的にあのような美しくないものは「演技力」や「表現力」と言うに値しないし、まったく魅力を感じないのである。

 

浅田がバレリーナ的な優美な全身表現力なら、高橋の「道」こそは「演技力」と呼ぶに相応しい。先に、スピードスケートでメダルを獲得した二人の選手には気の毒だが、高橋の迫真の演技の前に彼らの快挙が霞んでしまったのは、無理もないことである。 

 

小塚(フィギュアスケート・男子)

高橋の蔭に隠れてしまったが、フリーでは4回転を決めるなどサラブレッドらしい堂々とした演技は、充分に見応えがあった。これから順当に経験を積んでいけば、年齢的には次のオリンピックがピークとなるだけに、さらなる躍進を期待している。

 

女子モーグルの里谷

長野オリンピックの「金」メダルが鮮烈過ぎたせいで、やはり気になる存在である。5度目のオリンピックで、どんなパフォーマンスを見せてくれるのかと密かに注目した。予選13位とメダルは厳しい状況で、(恐らくは)最後の挑戦だ。第2エアで転倒し、結果は20人中19位・・・が、転倒するまでの迫力ある滑りには、実に目を瞠った。

 

最後に「スピードスケート女子団体追い抜き」で「銀」を獲得したのは「嬉しい誤算」だったか?

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