◆レスリング
絶好調の今大会を象徴するように、最終日も男子フリー65キロ級の清岡幸大郎と、女子76キロ級の鏡優翔がアベック金メダル!
鏡優翔は、日本女子がこれまで唯一金メダルを獲れなかった女子最重量級に、悲願の金メダルを齎した。
プロレスラーのような体格の黒人ばかりの中、この階級では小柄ながらまさに柔よく剛を制すで危なげなく頂点に立った。
今大会、レスリング競技で獲得したメダルは「金8、銀1、銅2」の計11個。レスリングのメダル数だけでも十分に強豪国一国並みの実績だが、なにより9人が決勝に出て8勝1敗は凄すぎた。あまりにも上出来過ぎて、もう次回が心配になってしまうほどだ。
ところで、このレスリング競技で印象強かったのは選手たちの明るさだった。
決勝戦前に
「絶対に金メダルを獲ります!」
と力強く宣言したり、この日の鏡選手のように試合前から笑顔を絶やさないなど、昔の悲壮感とはまったく程遠い。単に「楽しむ」だけでなく、あの雰囲気とプレッシャーの中でも「楽しんで金メダルを獲る」のが凄いのである。
残念だったのは、期待の大きかった藤波朱里を始め、金メダルを獲った選手の何人かで地上波放送がなかったこと。特にNHKはバカ高い受信料を搾り取りながら、折角の快挙に水を差すような番組編成は切腹モノだ。
全競技を終え、日本が獲得したメダルは
「金20、銀12、銅13」
金メダルの数、総数とも海外五輪では過去最多となった。日本オリンピック委員会(JOC)が大会前に出したメダル目標数が「金20」で、これは毎度大風呂敷なのが通例なのだが、今回は選手団が期待に応えた形となった。
過去の大会を見ると、金が少なく銅が多いのが通例だが、今回は強豪国並みに金が多い。
いや、「強豪国並み」どころか、金メダル「20」はアメリカ、チャイナに続く堂々の3位だ。オーストラリア、イギリスなどの強国や、開催国特権でインチキやり放題だったフランスをも上回って、世界の強豪国どころか「世界のビッグスリー」となった。実際には、柔道などのインチキ判定がなければ、まだあと3個くらいは獲れていたはずだが。
米国の大手データ会社グレースノートが開幕前に発表した予想は
金13、銀13、銅21
だった。総数はほぼ合ってはいるが、金メダル数は米の予想をも大幅に上回った。
競技別では特にレスリングの躍進が際立って、金はグレースノート予想の3個を大きく上回る8個と、金メダル全体の実に4割を占める。
続いて柔道、体操が3。フェンシングとスケートボードが2、陸上と新種目ブレイキンが1。体操は団体総合を含め、岡慎之介が1人で3個を稼いでくれた。
金候補と見られたフェンシング女子サーブルの江村美咲、レスリング50キロ級の須崎優衣が敗れた一方、新顔の活躍が目立ったのも今大会の特徴と言えるか。
0 件のコメント:
コメントを投稿