2007/12/18

2007グランプリ・ファイナル

 フィギュアスケートのグランプリ・ファイナルは、予想外の展開となった。

 

 ともに出場した2大会で優勝した、浅田真央とキム・ヨナの一騎打ちとなる事は誰もが予想したところだろうが、初日のショートプログラムでミスを連発した浅田が、フリーは最下位からのスタートというまさかの展開。フリーでなんとかトリプルアクセルを決めて、2位以下をゴボウ抜きしてトップのキムに迫ったものの、結局はSPトップのキムがフリーでも好演技を演じきって二連覇を果たした。

 

フリーでは、僅かに浅田がキムを上回っただけに、結果的にはSPの差が響いたといえるが、SPとフリーのトータルで争う競技だから、浅田にとっては去年に続いてキムに敗戦という事実は変わらない。フリーを見る限り、ジャンプの高さや難易度は浅田の方が上である事に間違いはない。が、今回に関する限り演技の完成度では、正直フリーだけ見てもキムが上回っていたように見えた。

 

確かに、ジャンプは派手でもあり重要な要素ではあるが、前回のオリンピックで荒川静香がお手本を示したように、やはり基本はスケーティングの滑らかさ美しさであろう。滑らかなスケーティングの美しさとスピード、演技力においてキムの完成度は高く、とても17歳とは思えないほどだ。

 

これまでの『10ちゃんねる』読者なら先刻ご存知とは思うが、コリアやコリア人贔屓というには程遠く、また浅田贔屓のワタクシでさえ認めるくらいである。

 

現時点での浅田とキムの差は、ジャンプなどの技からスケーティングとの繋ぎの部分への、スムーズな移行とスピード感ではないか。今のキムの充実度を考えると、ひょっとすると今がピークかもしれず、対する浅田はキムに比べるとまだ少し荒削りという感は否めないが、17歳という年齢を考えれば寧ろキムの方が早熟過ぎると見るべきだ。浅田の方は、まだまだ大きな可能性を秘めているハズであり、このままキムの後塵を拝したままで終わる選手ではないはずだ、と期待している。

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