2012/10/15

セラミック(歯医者地獄)(6)

これまで他の歯医者で聞いていた以外にも、悪いところがたくさんあるというのだ。 正確には単に「言う」のではなく、CCDカメラで撮った口内写真をPCの画面で見せて説明を受けた。それによると

 

      (ン年前に被せた)金属の部分に汚れが溜まっているため、外して掃除をする必要がある

      前歯に2本の虫歯がある

      前回「C歯科」で治療した部分が中途半端な状態のため、処置が必要

      歯全体に汚れが溜まっているため、歯石を落とす必要がある等等

 

これらは、診断結果の「必須項目」であり、それ以外にもまだまだ細かいところを見る必要があるとのことであった。「歯石」については「C歯科」で取ったはずだと言うと  「たくさん付いてますよ・・・プラークも溜まっていて、放っておくと菌が繁殖する」と脅された。中でも最もショックだったのは、これまでどの歯科医も異口同音に褒め称えていた、ン十年前の「H歯科」の治療跡について

 

「これも中途半端な処置ですね・・・金属の隙間から食べ物の残滓などが入って汚れが溜まっているので、これも全部治さないといけない」

 

と言うことだった。そして

 

「金属は味噌汁や食べ物の塩分などで徐々に溶けてくるので、いずれまたこのような隙間が出来て同じことの繰り返しになる」

 

とのことで、その歯科の売り物らしい「ファインセラミック治療」を強く奨められた。

 

「値は張るが金属のような経年劣化がないため、永久に虫歯の心配がなくなる」

 

と言う。

 

「費用と回数を説明します。まず費用ですが、このファインセラミックの歯は18万円です。それで両方の奥歯が3本ずつですので、合計6本になりますな。勿論、これは歯だけの料金で、他に治療費が別に掛かります」

 

これにはビックリ仰天した。つまり6本を総てセラミックとやらにすれば、合計50万以上がかかると言うことだ。

 

「ただし、これであれば永久に虫歯にならないことは保証できる」

 

と、その医師はセラミックとやらのメリットを得々と説明した上で

 

「勿論、通常の金属でという選択肢もあります。費用のこともありますので、後はじっくりお考えください」

 

と言った。この説明を聞く限りでは「ファインセラミック」の治療もあるが、嫌なら保険内での通常の治療かどちらかを選べるもののように聞こえたし、本来ならばそれが当たり前だろう。

 

ともあれ、治療が始まった。なにしろ、この歯科は先のCCDカメラといい、最新の設備が揃っていたようだ。それだけでなく、歯科衛生士も若い女性ばかりが揃っており、揃って白衣を着て並んでいるところなどを目にすると、なにやらモー娘かAKB48のような錯覚すら感じてしまう。これがまた目の覚めるような美形揃いで、大してかわいくもないモー娘やAKB48よりは、よっぽどレベルが高かった。

 

それはともかくとして

 

「では、根幹治療を行います」

 

というと、麻酔を行ってあっという間にブリッジを挟んで被せてあった3本分の金属が剥がされた。応急処置をしてこの日の治療が終わり、いざ支払いの段になると

 

「保険内治療が5000円、保険外治療分3400円で8400円となります」

 

という。

 

「保険外治療」など、頼んだ覚えはないが・・・

 

(高け~)

 

と思いながらも

 

(まあ、初回だし「根幹治療」だから仕方ないか・・・他の歯科であれば、初診は大体2500円~3000円程度だろうが、この場合は「CCDカメラ」も使ったし、長年の被せ物も取ったりしたからな)

 

と、自分を納得させることにした。

 

ところが、翌週の2度目の治療が終わると

 

「では、次回はいよいよセラミックのセットをしますので、費用については受付で確認しておいてください」

 

と、医師のペースでトントンと話が進んでいく。

 

(これはまずい・・・早いとこ断らねば!)

 

などと考えているところだった。2度目の治療は、勿論レントゲンもCCD撮影もなければ「根幹治療」もない。殆どなにをやったかわからないが、たいしたことはしていないと思えた。

 

ところが

 

「保険内治療が3600円、保険外治療分が5000円で8600円です」

 

というではないか。

 

(保険外治療の5000円分ってのは、一体なんなんだ?)

 

とショックを受けているのに、さらに追い討ちをかけるように

 

「次回は、セラミック治療を行います。費用ですが、今回3本になりますので治療費と併せて40万円をご用意ください」

 

と、こともなげに言ってのけるではないか。

 

(バカモノ!

そんな金が、どこにあるというか!)

 

という内心の叫びを抑えつつ

 

「ちょっと待った・・・自分はそのような治療を希望したわけじゃなく、今回は通常の保険内治療にして欲しい・・・」

 

というと

 

「当院では、そういうのは行っておりませんので・・・」

 

ということだ。そして、思い起こせば前回の説明では「18万円」だったはずである。「それとは別に治療費が掛かる」とはいっていたが、セラミックの歯そのものは18万が3本で24万だ。この歯自体もバカ高いと言えるが、総額40万ということは「治療費だけでも16万」も掛かるという実にバカゲタ暴利である。

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