2014/02/16

19歳のシンデレラボーイ(ソチ・オリンピックpart1)

ソチ・オリンピックのフィギュアスケートで羽生が「」を獲得した。「金」が大本命視されたジャンプ高梨のまさかの失速で、日本選手団最後の望みと期待された中での「金」は快挙である。

 

ショートプラグラムでは「100点越え」という、史上最高点でトップに立った羽生。が、フリーでは最初の4回転ジャンプでいきなり転倒。この時点で

 

(これで「金」は無理か・・・)

 

と、誰しもが思ったに違いない。これがオリンピック決勝のプレッシャーか、本来の演技からは程遠い出来栄えに終わった。

 

「それでもSPの貯金があるから、なんとか表彰台には・・・」

 

と固唾をのんで見守る中、最大のライバルと目されるP.チャンが登場。チャンが完璧に近い演技をすれば、その時点で羽生の「金」は夢と消えるところだったが、あのチャンもプレッシャーに呑み込まれたかのようにミスを連発し、遂に羽生に栄冠が輝いた。

 

全体的に出来が悪かったり、有力選手が少なかったなど幸運も味方に付けたとはいえ、結果が全てのオリンピックで堂々の勝利は素晴らしい。ここに、19歳のシンデレラボーイが誕生した! 少女マンガから飛び出してきたような優しい風貌は絵に描いたような好印象の少年だが、このあどけない少年がかつて誰しも成し得なかった大快挙を成し遂げてしまった。

 

その翌日。羽生とは親子ほども年齢差のある41歳の葛西が、ジャンプのラージヒルで「銀」を射止めた。こちらは「冬季オリンピックにおける日本人選手最年長の表彰台」だ。

 

前回、団体競技で獲ったメダルが20年前というから、金メダリストの羽生が生まれる前の出来事である。これだけ長い期間に渡り、第一線で活躍し続けてきただけでも驚異的だが、15歳の平野が「銀」、18歳の平岡が「銅」(ともにスノボ)と、若い選手の活躍が目立つ中でのオジサンパワー炸裂は喜ばしいことだ。残るノルディック複合の渡部選手を含め、ここまで獲得した5つのメダルは全て男子選手だけに、ここからは女子選手の活躍にも期待したいところだ。

 

もっとも、実力的にはナンバーワンのフィギュアスケートの浅田選手が、例によってインチキK国の妨害は勿論だが、今回はさらに開催国の陰謀とも戦わなければならないのは、なんともお気の毒としか言いようがないのだが。

0 件のコメント:

コメントを投稿