2009/09/04

空気の支配(悪夢の始まり)

衆議院選挙で、民主党が圧勝した。正確には「民主の圧勝」ではなく「自民の惨敗」である。

 

300以上の議席を持っていた自民が実に2/3を失い、逆に100程度だった民主が3倍近く増やして300以上の議席を獲得するという、なんともメチャクチャな結果である。というよりも、実にトンデモナイ事になった。自民が、かなりの議席を減らすのは自業自得とは言え、さりとて民主がこれだけの大躍進をする根拠は何ひとつないのだから、これは単に「政権交代のためだけのバカゲタ茶番」であった、という以外には言いようがない。

 

現に民主の主張は、実現見通しのない空虚なお題目ばかりで、あたかもアメリカのオバマを見るが如しであり、おまけにオバマよりも酷いと来ているのだから、実に救いがたい。

 

最近の有権者の気分として、自民のスキャンダルや長い不況から来る鬱屈といった、積年の閉塞感に対する単なる「憂さ晴らし」的な空気の支配があり

 

「とにかく自民でなければなんでもいいが、いくらなんでも共産や社民というわけにも行かないから、残る選択肢はひとつしかなくなった・・・消去法で、ともあれこれに託するよりはしょうがないじゃないか」

 

というのが真相であったろうが、民主党というのはかなり胡散臭い集団であることは間違いなく、このような気分任せのいい加減な判断による投票結果は「集団ヒステリー」としか言いようがないのである。

 

「とにかく自民だけは許せない」とか「現状を変えたい」というのは、極めて短絡的な発想と言うべきだ。何度も繰り返すが「改革」をすれば必ず良くなるという保証などはどこにもないし、場合によっては「改悪」になることもあるのだというのが大前提である。そして、今度の選択が「改悪」の道を辿らないという保証はどこにもない・・・というよりは以下の理由により、大なる可能性でさらなる混迷以上の「崩壊の道」へとまっしぐらにを突き進むことになるのではないか、と思えて仕方がない。

 

民主党候補者の連中は「政権交代可能な二大政党制」と、なんとかの一つ覚えのように言って来た。しかしながら、かつてのような「自由主義と社会主義」というような図式であれば(社会主義の是非は、この際別問題として)違いがハッキリしているが、今のような「自由民主主義」と「民主主義」(という触れ込み)という殆ど違いがないような状態は、そもそも「二大政党」の体を成しているといえるのか?

 

それも道理で、そもそも「民主党」なるもののルーツは、元々が自民党から分裂した「一派閥」に類したものに過ぎず、もっと有体に言えば自民党内では主流派から落ちこぼれたダメ連中が、自らの身過ぎ世過ぎのために自民を飛び出し「改革」を叫んでいたに過ぎないのであって、それ以外の顔触れはといえば隣国コリアやチャイナの利益代表のような社民に加え、ド素人の泡沫どもが呉越同舟しているという奇々怪々さだから、そもそもこのような烏合の衆に期待するのはオツムがどうかしている、としか言いようがないのである。

 

こう言えば、恐らくは民主支持層の多くからは

 

「そんなことは先刻承知で、別段民主に期待しているわけではないのだ。腐敗堕落の自民に代わる新しい政党に、政権交代させることが目的なのである」

 

といった声が聞こえて来るだろう。

 

改めて確認するまでもないが、政治というものは過去を未来へと橋渡ししていくものであって、長い歴史の時間軸から見ればごく矮小な今日明日の景気動向がどうだといった、暮らし向きに関わるような小さなテーマなどでは、決してない。また選挙とは、(国益を含めた)「国家としてのあり方」を託すに足るだけの見識・力量を備えた人材なり政党なりを選ぶための、厳かな儀式でなければならないのである。

 

あるいはもっと下世話に言えば、国会議員1人当たりにざっと1億もの血税が使われることになるのだから、小学校の学級委員を決めるような人気投票やオフザケの場では断じてない、という表現も出来る。

 

いずれにしても「一度、やらせてみればいいじゃないか」とか「お手並み拝見」などという安易な考えでは、国家などはあっと言う間に滅びてしまうことだってないとは言えないのである。

 

本来、選挙で当選するということは「政策を実現するための手段」に過ぎないはずなのだが、今や選挙で「当選することそのものが目的」に摩り替わっており、また選挙民の方も「自民党候補者」はダメで「民主党候補者なら」殆ど無条件でなんでもよしといった調子であったのは、いかにもオフザケの度が過ぎるというものだ。

 

さらに言えば「政権交代」という、本来は「政権政党として政策を実現するための手段」でしかないはずのものが、ロクな政策もないままに「政権交代それのみを目的」としているのだから、政権交代が現実性を帯びてみたらまともな政策がなく右往左往するという、実に本末転倒なテイタラクなのである。

 

そもそもこうなった諸悪の根源は、例によってマスゴミである。選挙前から「民主300議席で政権交代は確実」などと、目を覆いたくなるほどの偏向報道で情報操作をしていたから、民主支持層以外は「こりゃ、選挙に行っても無駄だな」と白けてしまっても無理からぬところだったし、選挙の当日は各社横並びであのお祭り騒ぎのようなはしゃぎっぷりは何事か (▼д▼)y─┛~~゚゚゚

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