2013/11/27

日本三景で牡蠣を満喫

ランチは後回しと決めまずは参拝からと、さっそく鳥居を潜ると屋台が出ている。

 



参拝後のランチとなると遅くなるだけに、少し腹ごしらえをしようというと、どうしても祓社をお参りしないと気が済まないというパートナーは、一目散に行列に並び始めた。

 

そんなパートナーを尻目に、好物のイカ焼きでビールを飲んでいると、突如としてゲリラ豪雨に襲われる。しかもこのゲリラ豪雨は一度では済まず、断続的に何度も襲って来ただけに性質が悪く、屋台のテントの端っこになんとか割り込んでいたが、次々に押し寄せる非難客に加え、途方もない勢いで横殴りのゲリラ豪雨は恐怖だ。そんなゲリラ豪雨の攻撃にもめげず、我がパートナーだけでなく祓社を参ろうという行列陣は、雨に打たれながら列を崩す気配すらない。さすがに自分だけ暢気にテントで飲んでいるわけにもいかず、パートナーの傘の下に駆け寄ると、たちまちにしてびしょ濡れになってしまった。

 

幸いなことに、ダウンジャケットとリュックも防水加工だったようで、中にまで染み込まずに済んだのが幸いだった。耐え忍ぶことしばし、しつこいゲリラ豪雨もようやく収まり、祓社で清めをした上で参拝コースを回り、ようやく本殿にたどり着いた。

 


 

本来なら玉造温泉か近くの松江辺りに泊まりたいところだったが、散々調べた結果はどれもが満室。おまけに、パートナーが祓社の清めのための1時間待ちを譲らなかった時点で、松江城や宍道湖に行く計画は頓挫した。丁寧に拝観を済ませて、再び参道に戻った時は午後3時を過ぎていたが、そば屋は相変わらず行列ができていて、売り切れで店じまいをしている店も目についた。夫婦善哉を譲らないパートナーを押し切ると、なんとか出雲そばの店に入る。電車の時間を気にしながら、三食割子そばと地酒を5分程度で堪能しなければならないという慌ただしさだが、さすがに三色割子の味は絶品と言える。

 


 

電車には何とか間に合ったが、出雲市駅で広島行の特急はすでに満席となっており、新幹線までは1時間近い待ち時間があるという。こうした交通の便の悪さが祟り、結局広島駅前のホテルに入ったのは23時過ぎとなった。この日も温泉で温まったものの、朝が早いためぐっすり寝てはいられない。例によって、ホテル朝食バイキングの名物料理で腹ごしらえをする。宮島、広島城、縮景園、原爆ドーム、平和記念公園等々、観光名所が満載だけに、ノンビリしてはいられないと、駅前の路面電車に飛び乗り一路宮島へと向かうが、これが予想以上に時間がかかった。

 

やっとのことで、フェリーに乗り換える。世界遺産・厳島神社の、あの朱塗りの大鳥居が間近に迫ってくるのは感動的である。

 


 

広い厳島神社だけに、ここだけでかなり時間を要した。ロープウェイで弥山に登ると、さすがに「日本三景」というに相応しい景観が眼前いっぱいに広がる。

 


 

山頂までのハイキングコースを登って行きたいという誘惑にかられながらも、次のスケジュールを睨み下山すると、いよいよお目当ての牡蠣が待っていた。

 

「牡蠣の味は、うちの右に出るものはない」

 

と断言する老舗に入り、焼牡蠣をオーダーする。ビールを飲みながら待っていると、かつてお目にかかったことのない大ぶりの牡蠣が登場した。

 

(これが有名な宮島の牡蠣か・・・)

 

などと感激しつつ、一緒に持ってくるようにオーダーした熱燗とともに

 

(世の中に、こんなに旨いものはそうはない!)

 

と、思わず幸せな気分に。

 

パートナーに分けてもらったあなご飯も食し、大ぶりの牡蠣5つを堪能した上で、参道の屋台でもさらに「牡蠣串」を味わう。この日だけで、牡蠣10個も食べてしまった。

 

職場の土産用のもみじ饅頭を買い、青空に高く聳えたつ五重塔を背に帰路に向かうと、実に旨い具合に来た時は満潮だった大鳥居が、引き潮となっているではないか。 今日は無理だろうと思っていた、夕日を浴びて輝く鳥居まで歩いていくことが出来たのは僥倖と言えた。

 


 

いつまでも浸っていたい気分だったが、次の旅程を思い後ろ髪をひかれる思いでフェリーと路面電車を乗り継ぎ、引き続き市街地の見物に・・・という予定のはずだったが、路面電車のチンタラ運行が祟り原爆ドームに到着したころには早くも夕日が傾きかけていた。

 

平和記念公園はキャンセルし、急いで広島城へ向かうが到着した時はすでに夜。  入場時間にも間に合わず、もちろん期待した縮景園など観られるはずもない。

 

(今更、慌てても仕方がない。かくなる上は、名物お好み焼きを食べて帰らねば!)

 

と意見が一致し、広島駅に並ぶお好み焼き屋に入る。昼が遅かったので、ミックス1人前を2人で分けて食べることになったが、これがたっぷり1人前くらいはあるボリュームで、やはり本場モンの味は違った。旨いお好み焼きを満喫し、最終の新幹線に飛び乗るとさすがに疲れが出たか、ハタマタ酔いが回ったか、いつの間にか睡魔に襲われていた。

 

欲張って予定していたうち、回れないところがかなりあったとはいえ、岡山の後楽園、一生に一度しか出くわすことのない出雲大社大遷宮、そして世界遺産の厳島神社と日本三景の宮島も堪能でき、さらには牡蠣や割子そばなど各地自慢の味も十分に堪能でき、いつもの紅葉狩りとは趣を異にした印象深い旅となった。

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