2020/12/29

ノアの方舟(2)(ヘブライ神話7)

1883年の火山性地震により、ノアの方舟の残骸らしき、古い木材建造物が一部露出する。トルコ政府関係者が調査するも、内部が崩落する危険性があり、途中で断念。その際に、欧米諸国にニュースが報じられる。[要出典]

 

詳しい年代は定かとなっていないが(1880 - 1910年頃であろうと推測される)、アララト山周辺を勢力圏としていた帝政ロシアが、大規模な捜索隊を編成しノアの箱舟の残骸を捜索しかなりの成果を収めたものの、ロシア革命の混乱が原因で公表される前に、その資料が遺失してしまったという。[要出典]

 

1920年以降、様々なレベルで調査が、その都度行われている。標高はおよそ、5,000メートル付近といわれている(その後、地震や氷河の融解によって渓谷を滑り落ち、下に移動していったとする説もあった。またこの近辺は、冬期間は完全に氷河に閉ざされてしまう)。[要出典]

 

戦後、米国の軍事衛星による撮影で、CIA内部でも実在説を支持する勢力が増えたことがある。[要出典]

 

1950年代の複数の調査によると、氷河に閉ざされていた影の長さは120 - 130mあったと報告された。また、その数年後に調査したグループが、残骸から切り取ったとされる、ほぼ炭化しかけた化石といってもよいような木材を、数箇所の大学や研究機関で放射性炭素14法などを用いて年代測定したところ、およそカイロ博物館では紀元前3000 - 紀元前4000年、エジプト農務省では紀元前5000年、マドリード大学などいくつかの大学では、紀元前2000年~紀元前3000年といった結果が出た。

 

一方で、カリフォルニア大学など、アメリカのいくつかの大学では、およそ1200年前~1400年前という結果が出たという。その材質は、オーク材であった。『聖書』の「ゴフェルの木」は、一般に「イトスギ」と訳されているが、実は「ホワイトオーク」であったとする科学的な見解もある。ただし、この近辺1000km四方に、ホワイトオークは古来から存在しないため、証言どおりであるならば、明らかに遠い過去の時点で大量にその地帯に持ち込まれた、あるいは、運び込まれた材質であるといえる。[要出典]

 

1959年には、トルコ空軍による報告が残されている。[要出典]

 

1960年代に入ると、冷戦激化に伴い、旧ソビエト連邦と国境を接するこの地区には入ることが不可能となった。しかし、駐トルコのアメリカ空軍によって、この船影らしき長方形の黒ずんだ物体が、何度も確認されたという。これらは、アララト山北東斜面に集中しているといわれている。[要出典]

 

それらの情報を総合すると、箱舟伝説を信じる調査者たちの中では、現在は北緯39°264″、東経44°153″、海抜1870m付近のものが有力とされる。[要出典]

 

ノアの方舟かどうかは不明ながら、現在それらとは別のものと臆される船型地形の現地写真のみならず、人工衛星写真も撮られていて、こちらは文字通り船型をしている。全体のサイズは、聖書の記述とほぼ合致するといわれている。掘削調査は行われていないが、非破壊の地中レーダー観測も行われ、竜骨など木製内部構造も調査されている。また、石材製の碇と思われる巨大なパーツや、同じく、石製のリベットらしきパーツも、その地形周辺から出土している。[要出典]

 

2010427日にトルコのアララト(Ararat)山の山頂付近(標高およそ4000メートル地点)で、方舟の木片を発見。炭素年代測定を行ったところ、ノアの方舟がさまよったとされる、今から4800年前と同時期のものであることが確認される。発見された構造物は、いくつかの部屋らしきものに分かれていたことから、普通の住居の残がいなどではあり得ないと結論した(標高3500メートル以上で、人の住まいが発見されたことは過去にない事由による)。[要出典]

 

大洪水について

古代の大洪水にまつわる伝説や神話(大洪水神話)は世界中に存在し、その発生を主張する学者や研究者も多い。但し、それが、『創世記』やメソポタミア神話(特に『ギルガメシュ叙事詩』)にあるように、世界規模で起こったとする者は少なく「メソポタミア近辺での、周期的な自然災害」、あるいは「氷河が溶けた当初の記憶」などと見解の方が多く「地球規模で発生し、人類や生物の危機となった」とする、それらの神話の記述との食い違いもみられる。

 

メソポタミア地方周辺の地質調査の結果、実際に洪水跡と推測される地層の存在が確認されている。しかし、この災害が、この地方の神話や『聖書』内の大洪水の伝承の元となったとするならば、ローカルなレベルでの比較的大規模な洪水であったという域を出ず、世界的な大洪水の証拠とはならない。

 

また、方舟に収容された「雌雄一対(つがい)の動物」とは、成体である必要はなく、洪水の期間や塩分濃度および、その間の餌の確保という(重大な)問題を除くなら、水中で生息できうる動物の収容の必要はない、との見解もある。

 

『聖書』を信じる創造論者の中には、アメリカ合衆国のグランド・キャニオンなども、この大洪水が原因で生成されたとし、大陸移動や氷河期などもこれ以降に急激に発生し、恐竜などの絶滅もこれに起因し、各種化石もこの洪水の作用によって作られたとする説を唱えるものもいる。

 

『灼熱の氷惑星』(高橋実著、原書房1975年発行、現在絶版)に、ノアの大洪水の原因について天文学的見地から仮説・検証を行っている。約3000年周期で地球を訪れる、地球とほぼ同じ大きさの氷(水)で組成された彗星「天体M」によるものと記述されている。地球軌道に近づくにつれ、「天体M」は水の天体となり、地球に接近した時には大音響と共に、地球に約600京トンの水をもたらした。

 

その洪水(津波)は、直撃地点付近で8750メートルとなり地球全域を覆い、地球上の海面を100メートル以上上昇させた事が原因であるとし、さまざまな洪水伝説との類似点も検証している。地球は、惑星としてはあまりにも水が多く、その原因として著者は「天体M」を仮説として考えた。現在は、地球に向かって来る後半の1500年以内に相当するものであると記述されている。疑似科学の一種であり、飛鳥昭雄などは、この説を継承している。

 

現在の黒海が形成された際の洪水や(黒海洪水説)、エトナ山噴火に伴う津波が大洪水の原因という説が最近あげられつつある。

 

洪水物語の比較

 ギルガメシュ叙事詩(11 84-85   創世記(6-918-19

 

共通点

神の怒り

英雄は大洪水が起こると、前もって神の警告を受ける。

英雄は神から、具体的な船の作り方の説明を受ける。ウトナピシュティム:「船の床面が正方形」(Tablet XI 24 and 28-30)(Genesis 14-16)

英雄は自身の家族と動物を乗船させる。

英雄は洪水の具合を確かめるために、長い昼夜、雨の後に3羽の鳥を放つ。(Tablet XI 145-154) (Genesis 7-11)

 

山の頂上に着地

洪水が引き始めると、船は山の頂上に着地。バビロニア神話;ニシル山。聖書:アララト山

 

事後

ギルガメシュは洪水後、洪水の生存者で不死を求める冒険の途上であった、ウトナピシュティム(Utnapishtim)と彼の妻に出会う。

 

きっかけ

エンリル神が、人間の騒々しさを静めるために洪水で彼らを破壊することを決めるが、エア神(Ea)は人間が可哀想に思い、ウトナピシュティムと彼の家族を救う(ギルガメシュ叙事詩)

神が地をきれいにするために、洪水を起すことを決める(創世記)

 

物語の結末

ウトナピシュティムと彼の妻は、試練を乗り越えたとして神から不死を授かり、楽園に住む(ギルガメシュ叙事詩)

ノアは神から二度と洪水を起さないと、虹の契約を受ける(創世記)

出典 Wikipedia

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