2014/08/06

粗大ごみ処分と退去費用(引越し)(4)

この時に気になったのが、元の住居で処分しきれずゴミ捨て場に捨ててきた粗大ゴミだ。前のマンションは管理会社も大きく世帯数も多かっただけに、ゴミ担当のオジサンが雇われていた。ゴミ捨てのルールなどはまったく無頓着で、かなり出鱈目に出し続けていたが、毎朝オジサンがゴミ置き場で汗を流して分別をしてくれていたお蔭で、一度も問題にはならなかった。

 

それを拠り所として、あれらの粗大ごみも

(管理会社の方で、なんとか処分してくれるのでは?)

という淡い期待があった。

 

が、さすがに普通のゴミとは違い明らかな粗大ごみであり、またあれだけの量に加え最近引っ越したということで人物特定も容易だろう。

 

後になって

(業者に頼んだら、全部で1万以上掛かりまして・・・)

などと法外な請求されても困るので、ついでにこの廃品回収業者に頼むことにした(ついでと言うには、こちらの方が遥かに多かったのだが)

 

引越し先は吉祥寺の西端、引っ越し元は吉祥寺の東端だから自転車ごと業者の車に便乗し、前の住居に戻る。捨てたのはカビの生えたマットレス、扇風機、PC2.1chホームシアター、デスクトップPC、座椅子だ。このうちPCはデータを消去したり破壊する必要から、市の粗大ごみでも「対象外」となっているやっかいなもので、別の専門業者に依頼するとのことで「3000円」と高かった。で、残りの4点を3500円とし、先のパイプベッドと併せて8000円で交渉が成立した。

 

いずれも処分品だけに想定外の出費ではあったが、管理会社の息の掛かった高い業者を使って法外な請求をされても困るし、市の粗大ごみでまとめて出せば安く済んだかもしれないが、処理券を購入して名前を書いて置いておくなど、小学生のようなことはやってられん ('Д'y ─┛~~

ともあれ痛い出費を伴ったものの、責任を果たしてホッとしたことは確かだった。

 

新しいマンションは築3年ということだったが、新築と言われても騙されそうなくらい綺麗で、慣れるまでは新築物件特有の匂いが強かった。振り返れば、前のマンションも入居した時はやはり築3年程度だったから、最初は綺麗だと思ったものだったが。それにしても10年も住めば汚れもするし、様々な経年劣化もある。特に10年も吸い続けてきたタバコによる汚れが著しく、コンクリート剥き出しの壁の色はすっかり茶色に変色していた。

 

過去の職場で

「引越しの時に30万も請求されて、消費者センターのようなところへ相談に行った」

という話を聞いていたため「退去費用」は大いに気がかりだった。不動産会社の営業など、何人かに相場を聞いてみたものの

 

「ケースバイケースで、大きく変わって来ますので・・・相場と言うのは、ないようなものです・・・」

 

と、どれも歯切れが悪く、終ぞ参考になるような答えは聞いたためしがない。

 

入居時に払った敷金は、家賃1か月分だ。これに関しては、最初から戻って来ることはまったく期待していなかったから、退去費用もこの金額内までは許容範囲とし、アシが出るようなら簡単には引き下がるつもりはなかった。ましてや20万だの30万だのは論外で、もとより払う気はない。

 

そうして、いよいよ立会いの日を迎える。見積もり業者は予想通りヤクザ者のような厳ついオジサンで、ゴリラのように狭い部屋を動き回った挙句、項目別に掛かる費用と根拠の説明があったが、こっちは素人だから感覚でしか判断出来ない。特にクロスの張替えは高いなと思ったものの、このマンションはコンクリート打ちっ放しのデザイナーズマンション系だけに

 

「壁の材質は良いものを使っていますので、どうしても張替には結構な値が掛かってしまうんですね」

 

などと自信を持って言われては、反論する知識も根拠もない。タバコによる汚れの著しさは、こちらも認めるところだ。

 

(細かいことは抜きにして、トータル費用が敷金からアシが出なければ良し)

 

と決めていた。実は向こうは強かなプロだから、相手を見てこのくらいは取れそうだとか、これ以上吹っかけたら納得しないだろうといった見極めをしながら見積もりを出してくるのでは、と当初から想像していた。で、案の定、こちらの設定した敷金ギリギリ手前に収めて提示してきた金額を目にし、思わず

(やっぱり、ちゃんと心得とるわ・・・)

と笑ってしまった。

 

明細を見るとクロス張替は高そうに思えたものの、それ以外はまあ妥当性のある金額であり、当初決めた通り10年タバコを自由に吸い続けた「ご祝儀」と割り切ることとした。

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