最終日は寺社の拝観時間に合わせ、やや遅めの朝食バイキングで、湯葉、豆腐、おばんざいなどの名物で腹ごしらえをする。
この日は小雨の予報だったが、朝からかなり強い雨に見舞われた。「晴れ男」の自分が、これだけの雨に直面するのは珍しいことだったが
(ま、こんなこともあるか・・・)
と駅への途中のコンビニで傘を買い、いつものように荷物は駅のコインロッカーに預けて出発する。
京都の有名どころに関しては、桜も紅葉もほぼ行きつくした感があるから、今更どこでもよかったが、パートナーの方が「修学旅行以来」殆ど初めに近い京都だけに、今回はガイド役に徹する。天気が良ければレンタサイクルで効率よく回る予定だったが、その楽しげな目論見は雨で脆くも崩れた。
春秋の拝観シーズンのバスは時間通り来るかどうか以前に、そもそも乗れるかどうかも怪しい上に、道路の渋滞も凄いことになっているだけに、過去の経験則上、春秋の「特別拝観」シーズンは、電車か自転車しか利用しないことにしていた。おまけに、これだけの本降りとなると電車で移動し駅から近い寺社を中心に回らなければならず、さらに「京都ビギナー」向けの紅葉が十分堪能できる寺社でなければいけないというのが、今回のガイドに課せられた条件であった。こうして捻り出された計画(そんな大層なものでもないが)は、東福寺からスタートした。言わずと知れた永観堂と並ぶ市内屈指の紅葉の名所であり、また京都駅からひと駅の上、駅からもそう遠くはないという絶好の「獲物」だ。
東福寺と言うと、どうしても紅葉ばかりに目が行きがちではあるが「通」の目には京都を代表する大寺院の格式に相応しい伽藍群や、そして「八相庭」など異なる趣を持った日本庭園を堪能できる点から、これこそ京の寺社の魅力を凝縮したような大寺院と言えた。
さらに東福寺に着いた頃には雨も小止みになって、傘がなくてもなんとか見学できる程度まで回復していたのは幸いだった。いつかの休日に訪れた年は、通天橋の拝観券を求めて門の外まで行列が続いていたのを目にし一目散に退散したこともあったが、この日は平日と天候のせいもあってか、そこまでの凄い行列ではない。
とはいえ、入り口の臥雲橋は身動きも困難なくらいではあったが。
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