ブラームスは、ペルチャッハから批評家エドゥアルト・ハンスリックに宛てた手紙に
「ヴェルター湖畔の地にはメロディがたくさん飛び交っているので、それを踏み潰してしまわないよう、とあなたは言われることでしょう」
と書き送っている。
その後、ブラームスは2年間続けてペルチャッハで夏を過ごし、この地でヴァイオリン協奏曲やヴァイオリンソナタ第1番「雨の歌」などが生み出された。ブラームスの親友のひとりである外科医のテオドール・ビルロートは、第2交響曲に接して
「ペルチャッハは、どんなに美しいところなのだろう」
と語ったとされる。
第2楽章
三部形式あるいは変形されたソナタ形式とも見られる。チェロによって、長調なのにもの寂しい雰囲気のある第1主題が演奏される。この主題は、ブラームス自身
「自分の生涯で一番美しい旋律」
と語ったと言われるように、ブラームスらしい滋味あふれる美しい曲。
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