醍醐寺は10年以上も前に行って以来と久しぶりで、西大門(仁王門)に着くと人でごった返していたのは想定通りだったが、期待した桜は満開に近くなっていた。共通券を買い、三宝院庭園(国宝)を見学してから境内を回る。三宝院唐門、金堂、五重塔(全て国宝)と見て回るが、境内の至る所に枝垂れ桜が咲き乱れている。桜の馬場辺りのソメイヨシノはまだ半分くらいだったが、ピンクの鮮やかな枝垂れは、どれもがほぼ満開だ。
そして6時からは、楽しみにしていたホテルのディナータイムだ。なかなか予約が取れない嵐山のホテルだが、そもそも桜のシーズンともなると嵐山に限らずホテルそのものの予約が難しいだけに、人気の嵐山は真っ先に埋まってしまうのが通例であった。1か月近く前から毎日のようにチェックしていたとはいえ嵐山の、それも渡月橋から歩いて数分に位置するホテルを取れたのは幸運と言えた。
今時は「じゃらん」などネットで簡単に空室が検索でき、予約もできるから便利である。昔のように、電話での直接予約となるとキャンセルはなかなかし難いが、ネット予約はキャンセルもボタン一つで簡単にできる。その分、キャンセル含みの「仮予約」が多いという弊害があって、特にこのところ急増しているのがルールやマナーといったモラルとは無縁(?)なC国人による、常識を超えた「仮予約」と直前のドタキャンで、これに京都の旅館やホテルは深刻に頭を悩ませているらしい。
ともあれ「奇跡的に」と言っていいくらいの確率で空いていた嵐山のホテルは、1泊2食付プランだった。庭園の見えるレストランで、黒毛和牛をメインにした「京会席」、そして地ビールと酒に舌鼓を打って満足し、夜の渡月橋へと繰り出す。
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