「すぐに入院が必要です」
というと、医師(その病院の院長だった)はCTの画像を見せた。
「急性虫垂炎の疑いが濃厚ですが・・・この画像を見てもらえばわかる通り、炎症が非常に酷いため、全体的にぼやけており状態がハッキリ確認できません。
この状態で手術となると、非常に大掛かりなものになってしまうので、今回は一旦薬で抑え込むことにしましょう。
ダメな場合は手術が必要になりますが、恐らく大丈夫と思います。
薬で抑え込めれば、手術は数か月後とか落ち着いてからでも・・・」
血液検査の結果、白血球数は水曜日の検査時より少し下がってはいたが、まだ基準値の2倍、また「20を超えたら入院して個室管理が必要」とされていた痛みを表す指数(CRP)も、針が振り切れて(この病院では「7.0」以上は計測不可)計測不能という結果だった。
「直ぐに、入院できますか?」
「直ぐとは・・・今日から、とかいうことですか?」
「今からです!」
再三繰り返すが、不覚にもこの時点まで「最悪の事態」の想定をしていなかっただけに、まさに青天の霹靂という思いだった。
(仕事は?
職場は?
家のことは?
一体、どうなる?)
といったことが、遅まきながらに目まぐるしくグルグルと脳裏を駆け巡った (゜◇゜)~ ガーン
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「身辺整理等もあるので・・・一旦、自宅に戻っていいですか?」
「どのくらい、かかりますか?」
「1時間程度・・・いや、2時間くらいかかるかな・・・」
なにせ自転車を扱ぐのにも、痛みで通常の数倍の時間がかかる状態だけに、少し多めに見積もっておく。
「入院期間は、大凡どの程度でしょう?」
「回復度合いにもよりますが・・・最低でも1週間、場合によっては・・・例えば症状が変化した場合、手術が必要になる可能性もありますが・・・今の状態では、恐らく薬で抑え込めると思いますので、1-2週間程度と見ておけば」
続いて事務担当から入院前の説明と、差額ベッドの説明が始まる。
個室、2人室、3人室、4人室、大部屋とあるが、個室は埋まっていて空きがなく、それ以外は空きがあるという。
2人室は、他の入院患者がいないため実質的に個室と変わらず、5Fで眺めも良いと勧められる。
ただし、いつ同室患者が入ってくるかは、わからないが。
2人室(差額室料8000円弱/日)を予約し、一旦自宅に帰って着替えなどの準備をする。
入院となると煙草も自由に吸えないだろうから、今のうちにとしっかり味わっておく (-ω-#)y-~~~~
病院によっては喫煙所があるだろうから、少しは吸えるものと思っていたが、この病院が全館禁煙だというのは入院後すぐにわかった。
バッグに着替えなどの荷物を詰め、病院に戻ったのがちょうど2時間後。
「24時間点滴、絶食で・・・」
と、医師が看護師に指示する声が聞こえ、再度入院前の採血をしてから点滴が始まった。
入院は勿論、点滴も初めての経験である。
案内された病室は2人室のため広く、5階からは井の頭公園の向こうに連なる遠くの山並みまで見え、思った以上に良い環境だった。
さて、いざ入院が現実となって「困ったな」と思ったことは
・タバコが吸えない
・酒が飲めない
・食事ができない
・コーヒーが飲めない
・PCができない
・仕事に行けない
というようなことだった。
何しろタバコは学生時代の10代から、酒も殆ど毎日欠かしたことがなかったし、食事も毎日ほぼきっちり三食食べていただけに、絶食などは経験がない。
コーヒーも毎日欠かさずのクチだが、これはまだ我慢できる。
PCもあればいうことないが、iPhoneがあるのが救いだった(病院規則では、携帯、スマホの病室持ち込みはNGと書いてあったが、同室者がいない個室のためか、暗黙の了解があった)
仕事は職場のPMと所属の担当営業に、メールで状況を伝えておく。
本来なら電話で説明した方がよいだろうが、声を発するのも苦痛を伴ったし、腹に力が入らないため、声も十分に出なかった。
まさに目の前真っ暗という絶望的な状況ではあったが、そんな中で唯一の救いはちょうどタイミングよく、リオデジャネイロ・オリンピックが始まったことだ。
(これで、退屈が凌げる・・・)
と、看護師に頼んでTV番組表を入手した。
「オリンピック、始まったんですね」
「これがあるのが、せめてもの救いだね・・・」
仕事がある時なら、時差の関係でなかなか観られないオリンピックだが、今回は嫌と言うほど観戦できそうだ。
「うちTV有料なんですよ・・・せこいですよね」
と看護婦が言う通り、TVカードを購入しないとTVが見られなかった(1000円で13時間程度)
ただし、いつ同室患者が入ってくるかは、わからないが。
2人室(差額室料8000円弱/日)を予約し、一旦自宅に帰って着替えなどの準備をする。
入院となると煙草も自由に吸えないだろうから、今のうちにとしっかり味わっておく (-ω-#)y-~~~~
病院によっては喫煙所があるだろうから、少しは吸えるものと思っていたが、この病院が全館禁煙だというのは入院後すぐにわかった。
バッグに着替えなどの荷物を詰め、病院に戻ったのがちょうど2時間後。
「24時間点滴、絶食で・・・」
と、医師が看護師に指示する声が聞こえ、再度入院前の採血をしてから点滴が始まった。
入院は勿論、点滴も初めての経験である。
案内された病室は2人室のため広く、5階からは井の頭公園の向こうに連なる遠くの山並みまで見え、思った以上に良い環境だった。
さて、いざ入院が現実となって「困ったな」と思ったことは
・タバコが吸えない
・酒が飲めない
・食事ができない
・コーヒーが飲めない
・PCができない
・仕事に行けない
というようなことだった。
何しろタバコは学生時代の10代から、酒も殆ど毎日欠かしたことがなかったし、食事も毎日ほぼきっちり三食食べていただけに、絶食などは経験がない。
コーヒーも毎日欠かさずのクチだが、これはまだ我慢できる。
PCもあればいうことないが、iPhoneがあるのが救いだった(病院規則では、携帯、スマホの病室持ち込みはNGと書いてあったが、同室者がいない個室のためか、暗黙の了解があった)
仕事は職場のPMと所属の担当営業に、メールで状況を伝えておく。
本来なら電話で説明した方がよいだろうが、声を発するのも苦痛を伴ったし、腹に力が入らないため、声も十分に出なかった。
まさに目の前真っ暗という絶望的な状況ではあったが、そんな中で唯一の救いはちょうどタイミングよく、リオデジャネイロ・オリンピックが始まったことだ。
(これで、退屈が凌げる・・・)
と、看護師に頼んでTV番組表を入手した。
「オリンピック、始まったんですね」
「これがあるのが、せめてもの救いだね・・・」
仕事がある時なら、時差の関係でなかなか観られないオリンピックだが、今回は嫌と言うほど観戦できそうだ。
「うちTV有料なんですよ・・・せこいですよね」
と看護婦が言う通り、TVカードを購入しないとTVが見られなかった(1000円で13時間程度)
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