往路と同様、復路も行きかう「酔狂な」ハイカーとて人っ子一人なく「スキー場」と化した道なきハイキングコースを踏破し、無事に室堂駅にたどり着いたころは、皮肉にも雪が小止みとなっていた。
標高2450mの湧水「立山玉殿湧水」をペットボトルに入れる手も悴でいる。
ターミナルの広々としたレストランに入に入って暖を取り「白海老から揚げ氷見うどん膳(温)」と地酒で温まった時は、まことに生き返った気分であった。
(それにしても・・・お目当ての室堂がこれでは・・・明日の予定を潰してでも再度、出直すか?)
とパートナーに持ちかけてみたが、戸隠に興味津々のパートナーは、この案に乗り気ではなさそうなため結論は一旦、この先の旅程次第となる。
トンネルトロリーバスで大観峰へと移動すると、まことに信じがたいことに僅かな距離ながら、こちらは雪どころか薄日が差し込むような天候の元、3000m級の立山連峰の山並みが一望に広がっているではないか!
(室堂のハイキングは残念な結果となったが、その分こっちで堪能せねば!)
と、遊覧船ガルべに乗船。4時半の最終便は、幸運にも他の乗船客なしの「貸切」となった。
黒部湖を一周して北アルプスを目前に体感した後は、いよいよハイライトの「黒部ダム大放水」である。これは上手い具合に、ダムに到着すると同時に見計らっていたように大放水が始まった。
ダイナミックな放水を堪能すべく、幾つか設けられたビューポイントを移動しながら、最後のダム展望台まで約400段という心臓破りの階段を登り切り、最後のビューポイントの絶景を堪能したところで、ちょうど大放水が終了(5時)したのは、実に絶妙のタイミングであった。
室堂の悪天候を除けば、ほぼ予定通りのスケジュールをこなしたアルペンルートの旅が終わり、信濃大町のホテルで楽しいディナータイムを迎える。ホテルの夕食には珍しい囲炉裏で焼きたての鮎や虹鱒、またマグロを始めとした海鮮料理から、ローストビーフまで、豊富に揃ったディナーバイキング、さらには勿論、旨い地酒も堪能したことは言うまでもない。
こうして大町温泉の湯で過酷なハイキングで疲れた体を癒し、最終日に備えた。
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