2017/04/14

アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ(パスタマニア)(11)

アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ(伊: Aglio, olio e peperoncino)は、イタリア料理の一種。日本ではパスタ料理として、ペペロンチーノの略称で広く知られている。イタリア語で、アーリオ(aglio)はニンニクを、オーリオ(olio)は油(特にオリーブオイル)を、ペペロンチーノ(peperoncino)は唐辛子を意味する。また、イタリア語の「e」は接続詞であり、日本語の「と」、英語の「and」と同義であり、「Pasta aglio, olio e peperoncino」は「ニンニクとオリーブオイルと唐辛子のパスタ」となる。

 

概要

パスタ・アーリオ・エ・オーリオ

カンパニア州ナポリを起源とするシンプルでベーシックなパスタ料理であり、特にそのシンプルさゆえに「小さなナポリ料理」という意味のクッチーナ・ピッチーナ・パルテノペア (: cucina piccina partenopea) や「貧しい人々の食事」 (: piatti poveri) というサブ・カテゴリーに分類される一品である。なおパルテノペはナポリの古名で、パルテノペアで女性形形容詞の「ナポリの」という意味になる。

 

パスタは主にスパゲッティ、ヴェルミチェッリかリングイーネが使われ、イタリア語でアーリオはニンニク、オーリオは油、ペペロンチーノは唐辛子を意味し、塩茹でしたヴェルミチェッリを弱火で焦がさないように、オリーブ・オイルで黄金色に炒めた薄切りニンニクで和えたものをヴェルミチェッリ・アーリオ・エ・オーリオ (: vermicellii aglio e olio)と呼ぶ。

 

スパゲッティ・アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ

パスタ・アーリオ・エ・オーリオの特にスパゲッティで作られたものに唐辛子を加えたものをスパゲッティ・アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ(伊: Spaghetti aglio, olio e peperoncino)と呼び、こちらはラツィオ州のローマの料理とされる。

 

アーリオ・オーリオは、イタリアでは主に家庭での軽食や夜食(和食に例えれば「塩むすび」のような)として食べられることが多い。レストランのメニューとして並ぶ事はほとんどないが、敢えて注文すれば出てくることが多い。ただし、イタリアでは現地パスタレシピの原点のような位置づけとみなされており、また材料の良し悪しが味に影響しやすいだけに細部にまでこだわりを持つイタリア人も多い[要出典]

 

日本の食文化への順応

日本には、唐辛子入りのレシピが最初に紹介されたために「ペペロンチーノ」と呼ばれるようになったが、諸外国ではアーリオ・エ・オーリオのバリエーションのひとつとして捉えられているため、この略称は通用しない。近年[いつ?]、日本ではオリーブ・オイル・ベースのパスタソースの総称としてペペロンチーノという名称を使うケースが見られるようになり、様々な具を追加したレシピもペペロンチーノと呼んだり、中には唐辛子やニンニクを使わないレシピですらペペロンチーノと呼ぶケースがあるが、本来の意味からはかけ離れている[要出典]

 

また、日本では材料に一般的に同じロングパスタでもスパゲッティ(約1.9 mm)よりも細目の、スパゲッティーニ(約1.6 mm)やフェデリーニ(約1.4 mm)が使われることが多い[要出典]

 

日本人として初めてイタリアへ料理留学した𠮷川敏明が「アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ」だと覚えにくいと考えたため「ディスペラート」(絶望の)と紹介した。

 

本場イタリアと異なり、日本ではレストランでも良く見かけるメニューである。

 

典型となる材料の例

ソースはニンニク、オリーブ・オイル、唐辛子のみ。これに多めの塩を加えてパスタを茹でた湯を加えることで、オリーブオイルの乳化を促してパスタと絡みやすくする。またこれにより、塩気と小麦粉の旨味を補う。

 

後は好みによってイタリアンパセリなどのハーブ類、胡椒やアンチョビを加える程度だが、日本ではアレンジレシピとしてパンチェッタやベーコン、野菜類や魚介類を加えたり、ブイヨンなどで味をしっかりとつけて出す店もある。

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