2018/08/17

ヘスティアー(ギリシャ神話41)

ギリシア語:ヘスティア(Hestia) 、ラテン語:ウェスタ(Vesta)、英語ヴェスタ(Vesta

●かまど、炉の守り神ヘスティア
 ヘシオドスによると、彼女はオリュンポス神族の長女ということになる。司るものは「炉・竈の火」となる。

 古代では、ギリシャに限らずどの民族にとっても炉・竈の火は、大事この上ないものであった。ギリシャにあっても、これは都市や家のシンボルであって、ここの火が絶えるということは、それは都市や家の滅亡を意味していた。そうした意味で、彼女は最も大事な神の一人とされて当然なのであるが、しかし以上のような性格を持っているため、都市や家を後にして出かけるなどということが許されず、いつも留守番をしていなければならない。

 哲学者プラトンの『パイドロス』にあっても、他の神々はそれぞれの部隊の隊長として宇宙の果てまで天駆けていくのに、彼女だけは留守番とされている。こうして彼女は華々しい活躍の物語がなくなってしまい、彫像に描かれることもなくなってしまった。

 ただ、こうした大事な神だから、ゼウスから永遠の処女でいることを許され、どの神の神殿であれ家であれ先ずヘスティアが最初に祭られ、供物は先ず初めに彼女に捧げられるという特権を与えられることになった。

 彼女のシンボルは、当然「炉の火」となる。
出典 http://www.ozawa-katsuhiko.com/index.html

 ヘスティアー(古希: ΕΣΤΙΑ, Εστία, Hestiāは、ギリシア神話に登場する炉の女神である。アテーナー、アルテミスと並んでギリシア神話の三大処女神として著名である。

オリュンポス十二神の一柱に数えられるが、別伝ではヘスティアーの代わりにディオニューソスを数えることもある。これは十二神に入れないことを嘆く甥ディオニューソスを哀れんで、ヘスティアーがその座を譲ったためとされる。

その名前は「炉、竈」を意味する。ローマ神話のウェスタと同一視される。ヘスティアーおよびウェスタの象徴となる聖獣はロバである。日本語では、長母音を省略してヘスティアとも呼ぶ。

古代ギリシアでは炉は家の中心であり、したがってヘスティアーは家庭生活の守護神として崇められた。さらに炉は犠牲を捧げる場所でもあり、祭壇・祭祀の神でもある。また、国は家庭の延長上にあるとされていたため、国家統合の守護神とされ、各ポリスのヘスティアーの神殿の炉は国家の重要な会議の場であった。新植民地建設の際には、この神殿から、ヘスティアーの聖火をもたらすのが習わしだった。

神話によればクロノスとレアーの長女であり、したがってゼウスらの姉である。夫や子はなく、処女神とされる。ポセイドーンとアポローンに求婚されたこともあるが、その際ゼウスにすがって永遠の処女を守る許しを得たという。

そして結婚の喜びと引き換えに、全ての人間の家でその中央に座すこと、犠牲の最良の部分を得ること、すべての神殿で他の神々と栄誉を分かつこと等の特権を得たという。また、全ての孤児達の保護者であるとされる。また、ピロメーラーの神話に登場し、ピロメーラー、プロクネー、テーレウスの三人(またはイテュスを含めた四人)を鳥に変身させている。

プラトーンによれば「彼女1人だけがのんびりしていた」といわれ、呑気な印象の女神である。
出典 Wikipedia

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