2012/08/01

「絶対王者」の迷走(ロンドン・オリンピックpart2)

三日目にして、やっと「金」が誕生した。

 

女子柔道の松本。内容的には、それほどではなかったものの、この最悪スタートの「惨敗的状況」においては、なにより「金」という結果こそが尊い。とはいえ良かったのは松本のみで、情けないことに「アベック金か?」と期待した自分が愚かしくなるような、男子の中矢の決勝は「惨敗」だった。

 

この後、続く四日目も「金」が期待された女子の上野が敗退したばかりか、男子に至っては遂にメダルすら届かず未だ「金ゼロ」という惨状を呈している。が、なんと言っても期待外れの大本命は、体操男子の内村である。この大会で最も「金」の有力候補と目され、1人で複数のメタルが期待された内村が予選から信じ難いミスの連発だから、ア然ボー然だ。種目別での予選通過が「たった一種目」にも驚いたが、さらに団体戦でも不振を極め最後の最後まで「チームの足を引っ張る立役者」になろうとは!

挙句の果ては、クソ判定にも加担して「あわやメダルなし」の悪夢の道先案内を務めるという、まさかのお荷物ふりを発揮したから堪らない。無論「ド素人レベルのヘボ審判」はハナから論外とは言うものの、普通では考えられないミスが「世紀の誤審」を招いたという見方も出来る皮肉さで、それを象徴したのが土壇場のあん馬で見せたお粗末なフィニッシュであった。

 

断っておくが、決して個人攻撃をしたいのではない。なんと言っても、他でもない「世界選手権三連覇中」という圧倒的な実力を持つのが内村なのである。世界選手権もオリンピックもやることは同じはずなのだから、この大舞台でのテイタラクでは「世界チャンピオン」の名が泣くじゃないか、と残念でならないのだ。

 

この大会三日目は競泳で三つの銅を獲るなど、柔道と併せてメタルラッシュとなり、メダル獲得数は一気に10個の大台を超えた。とは言え「金」となると、たった一つだけに「金を獲るのはいかに至難か」を痛切に感じる。そうした中、女子卓球・石川選手の「史上初の準決勝進出」という快挙が「ひっそりと」生まれた。言うまでもなく、女子卓球と言えば福原ばかりが持て囃され、その蔭に隠れてきた石川選手の快挙は、あくまで「ひっそり」なのだ。実のところ、石川選手を見たのはこれが初めてなのだが、人気先行で不景気な表情の福原よりよっぽどカワイイじゃないかと思うのはワタクシだけか?

 

「万里の長城」とも言えるチャイナの壁が聳える卓球だけに、ここから勝っていくのは並大抵ではないだろうが、さらなる快挙に期待したいものである。

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