第二幕
薄暗い森の中の墓場。ヒラリオンが現れるが、周囲の妖しい気配を感じてその場を去る。すると、ウィリ(精霊)の女王ミルタが姿を現す。ローズマリーを折り取り、従える精霊たちを呼び出す。このウィリは、処女のまま男に裏切られた乙女たちの霊なのである。ウィリたちは、ミルタを囲んで踊る。最後に新たにウィリとなったジゼルが墓から現れると、ミルタはローズマリーをジゼルの身体に触れさせる。ジゼルはウィリとなり、淋しげな踊りを舞う。
物音がして、ウィリたちは森の影に身を潜める。やってきたのは、アルブレヒトだった。ジゼルの墓に向かって近づいていく。自分の軽はずみな行動で愛するジゼルを死に追いやった責任を感じ、花を供えてうなだれている。するとウィリとなったジゼルが音もなく現れ、アルブレヒトは翻弄される。
森を彷徨ううち、やはり夜に森に入ったヒラリオンが、ウィリたちに取り囲まれて死ぬまで踊らされ、殺される場面に行き会う。男に裏切られ死んだウィリたちは、男を見つけると必ず取り殺すのである。アルブレヒトも見つかってしまい、ウィリたちに囲まれて踊らされる。そこへジゼルが現れ、ミルタたちにアルブレヒトの命乞いをする。ジゼルが必死にアルブレヒトを守るうち、森に夜明けが訪れる。ウィリたちは静かに、森の奥深くへ帰っていく。そして、ジゼルも静かに消えていくのであった。
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