高尾山といえば、東京の紅葉の名所だ。
途中まではケーブルカー、リフトがあるが、初めてということで山頂まで登山を試みた。
高尾山は、東京都八王子市にある標高599メートル(m)の山。明治の森高尾国定公園及び東京都立高尾陣場自然公園に位置。東京都心から近く、年間を通じて多くの観光客や登山者が訪れる。古くから修験道の霊山とされた。
概要
関東山地(秩父山地)の東縁に位置する山のひとつ。多摩川水系と相模川水系の分水嶺となっている笹尾根の東端にあって、明治の森高尾国定公園に指定されており、キャンプやバーベキュー、植物の採取、鳥類の捕獲などが禁止されている。 2020年に東京都内で初めて「霊気満山 高尾山〜人々の祈りが紡ぐ桑都(そうと)物語〜」として、文化庁が認定する「日本遺産」に認定された。
山頂には展望台や高尾ビジターセンターがあり、全長1,697キロメートル(km)に及ぶ東海自然歩道の起点でもある。また、高尾山には古くから天狗が存在しているとの伝説もある[要出典]。山腹には、役行者による大火渡りや滝の修行場で知られる文化財を有する高尾山薬王院がある。
山頂から東側は、八王子市や相模原市などを中心とした関東平野の街並や、筑波山、房総半島、江の島まで眺めることができる。また西側は、丹沢山地や富士山を見渡せる。冬至の前後数日間には、富士山の真上に太陽が沈むダイヤモンド富士を見ることができる。関東の富士見百景、「八王子八十八景」、東京都の奥多摩山域の代表的な山の一つで、多摩百山に選ばれている。
東京都心部からの交通の便が良いことに加え、ミシュラン観光ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」での3つ星評価などの影響もあり、高尾山の人気が近年高まるにつれ、東側の山麓にあり高尾山の正面玄関である京王電鉄高尾線・高尾山口駅の周辺で、観光施設の集積が進んでいる。
中腹には、高尾山ケーブルカーを運行する高尾登山電鉄の運営によるさる園・野草園、標高500
mの高所にある「高尾山ビアマウント」(ビアガーデンは夏季限定)、高尾山BBQマウント(手ぶらBBQサービスは春秋限定)などの観光施設がある。
また明治以降、高尾山薬王院の参拝客に振る舞ったのが起源のとろろ蕎麦が高尾山の名物となっている。行楽客が減少する冬季のイベントとして、京王電鉄により「高尾山の冬そばキャンペーン」が毎年開催されている。
1971年より毎年春・秋の行楽シーズンのイベントとして、京王電鉄により「高尾山・陣馬山スタンプハイク」が開催されている。オリエンテーリングのパーマネントコースも整備されており、トレイルランブームも相まって競技に興じる人がよく見られる。
2015年、観光案内と高尾山の自然についての啓発などを目的とした博物館「TAKAO 599 MUSEUM」を開設(施設名は山頂の標高599 mより命名。管理者は京王エージェンシー)。また同2015年10月、京王電鉄は高尾山口駅に隣接した日帰り温泉施設「京王高尾山温泉
極楽湯」を開業した。
高尾山の地下
山頂から見て東側の地下には、高尾山ケーブルカーの下をくぐる形で、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の「高尾山トンネル」(下り線(南から北方向)1348 m、上り線(北から南方向)1329 m)が南北に通っており、南側には高尾山インターチェンジがある。
圏央道の道路トンネル建設に際しては、自然保護団体や一部の市民から強い反対運動が起こり、建設差し止めを求める「高尾山天狗裁判」が行われた。開通後の現在でも、景観保護や地下水脈の保全などへの懸念を指摘する声がある一方で、圏央道開通により道路交通の便が改善されたとして、八王子市民や周辺地域の住民から歓迎する声もあり[要出典]、賛否両論と言える。
高尾山の歴史
高尾山は東京近郊の行楽地として有名であるが、元来は修験道の霊場であり、真言宗智山派大本山高尾山薬王院有喜寺の寺域となっている。高尾山という名から、真言密教の聖地の一つ弘法大師霊場遺迹本山(ゆいせき)・京都の高雄山神護寺に見立てられたこともあり[出 1]、天然の森林が守られてきた。
中世には、八王子城(慈護寺城)主北条氏康・北条氏照親子がこの山を保護し、氏照による「本山の竹木の伐採を禁じる」という制札が薬王院に残されている。江戸時代には、幕府直轄領として八王子代官・大久保長安が山林保護政策をとり、その書状が同じく薬王院に残されている。その後も帝室御料林を経て国有林となり、常に森林が保護されてきた。
明治以降、牧野富太郎をはじめ多くの研究者により、高尾山を最初の発見地として新しい植物が発表されてきた。暖温帯系の照葉樹林帯(カシなどの常緑広葉樹)と冷温帯系の落葉広葉樹林(ブナ・イヌブナ・ナラ・ホオノキなど)・中間温帯林(モミ・ツガなどの針葉樹林)の境界に位置するため植生が豊かであり、都市部に近いわりには自然が良好に保たれている。
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