第一幕
賑やかな農村の場面では、村人たちの踊りが華やかに繰り広げられる中で、有名なジゼルのバリエーションが踊られる。コンクールやガラ・コンサートでおなじみの踊り。また、アルブレヒトの裏切りに気づいたあと、ジゼルが息絶えるまでのシーンは「狂乱の場」と呼ばれ、バレリーナによって表現の仕方が少しずつ異なる。どのように、ジゼルの心理を演じるのかが見どころ。
第二幕
ウィリたちが繰り広げる群舞。真っ白なロマンティック・チュチュを身に着けたコール・ド・バレエの踊りは圧巻。また女王ミルタの踊りも高難度で、威厳ある精霊の女王をどう踊るかが見どころ。
第二幕では、ガラコンサートなどでよく踊られる、ジゼルとアルブレヒトのパ・ド・ドゥが披露される。精霊となったジゼルの踊りを体重を感じさせずに踊り、かつアルブレヒトとの微妙な心のやりとりを演じる必要があり、バレリーナにとっては表現が難しい場面だ。それだけに、アルブレヒトとジゼル役のダンサーたちがどのような二人の世界を作り上げるのかが、観客にとっては楽しみなところ。
初めてバレエ音楽を依頼されたチャイコフスキーが、図書館に篭って徹底的にスコアを研究したのが、この『ジゼル』であった。
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