京都市横断サイクリングの最終日

3日目は、再び京都へ。なにせ花が中途半端な時期だけに、寺社巡りは諦めレンタサイクルで京都市内ひと巡りを思いついた。

 

電話1本で、自転車を京都駅まで運んでもらうと東山からスタートし『京都タワー』、『東本願寺』山門を横目に『三十三間堂』を通りスイスイと行く。3日目にして、ようやく五月晴れのカラッとした気持ちの良いサイクリング日和になった。

 

京都に住んでいた学生時代、ヨソ者にとって初めての京は見るもの訊くもの珍しい物ばかりだったし、小都市から来た身からすれば100万を超える京都市は大都会でもある。最初こそは大いに戸惑ったものの、次第にこの古都の魅力に惹かれていった。といっても当時はまだ、寺社や庭園といった「ワビ・サビ」の世界にはまったく興味がないから、足を運んでいたのは専ら四条辺りの繁華街であった。

 

この日もいつものように、どこへ行っても修学旅行とオボシキ制服姿の団体が、やたらと目に付く。『智積院』の池泉観賞式庭園でサツキ観賞を思いつくが、まさかと思ったここにも修学旅行生の姿が。

 

 おまけに、京都駅には

 

《『智積院』のサツキ満開見頃》

 

と書いてあったのに、まだ全然花が開いてなかったのにはガッカリだ。

 

再び自転車に跨ると『六波羅蜜寺』を通る。『建仁寺』では、職人さんが黙々と建仁寺垣の塀を塗り替えているところで

 

（オレも、あんな仕事師になりたかったなぁ・・・）

 

などと、羨ましく眺めた後は『祇園』廻りのコースを走る。

 

そのまま北へ上がり、岡崎方面へ。『国立近代美術館』、『府立図書館』、『市美術館』、法勝寺の『市動物園』そして『岡崎公園』の杜辺りのお馴染みのコースを適当に冷やかしながら、丸太町から『京都御所』沿いに走るうちに、ちょうど小腹が空いてきたなと思えば、もう昼時だった。

 

今出川辺りの店はどこも学生やら観光客やらで満員なので、近くのコンビニで冷し中華とおにぎりを買い『京都御苑』の芝生に入り込んでパクツク。しばらく『御苑』でのんびり日光浴を楽しんだ後、再出発だ。

 

『京都御苑』を出ると百万遍の街並みを通り過ぎ、出町柳を通り抜け更に北へと行き『北大路』、『府立植物園』の界隈に出た。昼間から『鴨川公園』の川べりでのんびりと寛ぐ人々の姿が、京都らしい風情を醸す。

 

今度は南へと進路を変え、『北野』、『室町』、『西陣』、『円町』、『西院』、『先斗町』、『四条大宮』などを自転車で廻り、京都一の繁華街『四条河原町』へ出ると、若者や外人でごった返す賑わいがあった（随分とビルが増えたけど）

 

そして、相変わらず修学旅行の小・中学生でごった返す四条通を通って『八坂神社』へ。昔から食べるものだけは碌な物がない京都だが、それでも『円山公園』脇に新しく出来たらしい店で牛丼を食べ、腹ごしらえ。そのまま京都駅へ向かい、清水さんへ行く『五条坂』の入り口にあるレンタサイクルの店へ自転車を返し、京都駅までブラブラとそぞろ歩いて行った。