この曲は初演以来、40年ほどの間に数回しか演奏されなかったと言われている。
1844年、当時13歳のヨアヒムがこの曲を演奏して、やっと一般に受け入れられるようになった。
ベートーヴェンは、ピアノ協奏曲では第5番を除き、すべてカデンツァを作曲している(ピアノ協奏曲第5番にはカデンツァはなく、ベートーヴェン自身も不要であると指示している)が、ヴァイオリン協奏曲に関しては第1楽章のカデンツァを遺していない。ベートーヴェン自身がヴァイオリンをピアノほど弾きこなすことができず、演奏者(クレメント)に任せたのであろう。
現在よく演奏されるのは、ヨーゼフ・ヨアヒム、レオポルト・アウアー、フリッツ・クライスラーらが創作したものである。他にも、ヤッシャ・ハイフェッツは師アウアーの作を編曲して使用しているが、異例なものとしてはベートーヴェン自身によるピアノ協奏曲編曲版(後述)のカデンツァに基づくものや、アルフレット・シュニトケのものがある。
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