2007/06/11

ブラームス 弦楽四重奏曲第2番(第1楽章)


 弦楽四重奏曲第2番イ短調 作品51-2は、ブラームスが第1番ハ短調 作品51-1と同時に1873年に発表した。これらの2曲は著名な外科医であり、アマチュアの音楽家であった親友のテオドール・ビルロートに捧げられている。音楽上の助言は、友人のヴァイオリニスト、ヨーゼフ・ヨアヒムから多くを受けており、弦楽四重奏曲第2番の初演はヨアヒムの率いる弦楽四重奏団によって行われた。

 

 ブラームスの残した全3曲の弦楽四重奏曲中、最も柔和な表情を持った曲風で、くつろいだ抒情的な雰囲気は、同時に出版された劇的で力強い第1番とは対照的である。ブラームスの弦楽四重奏曲は、このジャンルではあまり重要視されない傾向にあるが、美しくロマンティックなこの第2番はロマン主義の極致と言える名作である。 

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