競泳平泳ぎの北島選手が、100M平泳ぎで見事「金」に輝いた。
アテネ五輪で二冠の快挙を成し遂げ、「ちょー気持ちえー」で一世を風靡した? あの無邪気を絵に描いたようだった北島が、見せ場のインタビューで涙で言葉が出てこないのには驚いた。あの涙こそは北島選手の人間的成長と、人知れぬ苦悩や努力を垣間見させるような値千金のものだろう。
女子柔道のYAWARA、女子マラソンの野口とともに、個人的には「金」のガチガチの本命と期待していたのが、この北島だ。そんな中で大本命のYAWARAが不完全燃焼に終わり、また期待の野口も肉離れが伝えられるという不穏な状況の中で、北島がそうした暗雲を一気に吹き飛ばすような、見事なレースを見せてくれた。
前回のオリンピックでも、ライバルのハンセンを抑えて二冠に輝いた事からもわかるように、元々が本番には滅法強いのがこの北島であり、今回も大会前に伝えられた不調を払拭するかのように、この大舞台で「世界新」のパフォーマンスを見せるところなどは、まさに「オリンピックの申し子」というに相応しい。
北島の実力はいまさら言うまでもないところだが、オリンピックという「魔物が棲む」舞台で、本来の実力を発揮するには相当な精神力がなければならないのは、過去に期待外れに終わった数々の選手が、嫌というほど証明してきた。そんな中にあって、この北島の勝負強さは特筆すべきであり、結果を知らされた後の本来ならしらけたTV中継のハズだったのが、あのドラマティックなレース展開に思わず興奮して見入ってしまったのも、ワタクシだけではなかろう。
この調子なら、前人未到の「オリンピックで平泳ぎ二冠二連覇」という、前人未到の大記録もかなり濃厚なのではないか、と益々期待が高まるばかりである。
バドミントンでは、末綱・前田組が鮮やかな逆転劇で、世界ランキング1位で前回金メダルの中国ペアを破り、4強進出の大金星。
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