競泳の北島が、またまたやってくれた。前回100m平泳ぎで、金メダルを獲得した時に『この調子なら、前人未到の「オリンピックで平泳ぎ二冠二連覇」という大記録も、かなり濃厚なのではないか』と予測した通り、堂々たる「王者の泳ぎ」を見せた。
元々、100m以上に得意な200mであり、100mに比べ有力なライバルも見当たらなかっただけに、スタートからトップに立つと一度もその位置を譲ることない、文句なしの独走だった。
競泳の個人で、複数のメダルを獲得した選手はワタクシの知る限りは、記憶にはない。かつて体操競技では、個人で幾つものメダルを獲得した選手が何人か存在したが、北島の場合は「前回を含め、出場した4つの種目で総て金メダル」だから、まさに「完璧」である。
そんな大偉業に相応しく、レースの素晴らしさもさることながら、インタビューや表彰式の間を通じて、この4年間の自らのドラマを回想するかような含蓄に溢れた表情は、どんな名優も演じられない重みさえ漂う風格すら窺えた。
この日は体操男子個人総合で、弱冠19歳の内村選手が銀メダルを獲得するという快挙も生まれた。そうした盛り上がりの一方、不振の続く男子柔道では、金メダルが期待された鈴木がまさかの初戦敗退と、こちらの方はかつてないような目を覆う惨状に益々、拍車が掛かるばかりである。
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