2005/11/13

ヨハン・シュトラウス2世 ワルツ『南国のバラ』&『ウィーン気質』

『南国のバラ』

 


ワルツ『南国のバラ(Rosen aus dem Süden)』は、1880年にヨハン・シュトラウス2世が作曲したメドレー形式のワルツ。ハインリヒ・ボーアマン=リーゲンの小説を原作とする、自作のオペレッタ《女王陛下のハンカチーフ》を素材としている。1880117日に弟エドゥアルト・シュトラウスの指揮するシュトラウス管弦楽団によって、ウィーン楽友協会において初演された。

このワルツは「ワルツ王」の偉大な作品の中でも上位に立っており、今なおウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートで定期的に演奏されている。全般的な曲調は、どちらかといえば物思わしげであるのだが、曲の結末においてこの上ない喜びを表出し、シュトラウスならではの陽気な旋律によって輝き出す。

 

『ウィーン気質』

 


『ウィーン気質(Wiener Blut)』は、ヨハン・シュトラウス2世による1873年の作品である。オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の娘ギーゼラ・フォン・エスターライヒと、バイエルン公レオポルト・フォン・バイエルンとの結婚を祝して作曲された。ギーゼラ・ルイーゼ・マリー(Gisela Louise Marie von Österreich/1856–1932)は、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇后エリーザベトの第2皇女。ルドルフ皇太子とマリー・ヴァレリーの姉にあたる。比較的若い16歳での結婚だったため、母エリーザベトは「16歳で結婚は早すぎる」と夫フランツ・ヨーゼフ1世に母として親心を見せる一幕もあったという。シュトラウス2世は、オペレッタ完成の前に亡くなった。

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