■卓球男子団体
永久に対戦したくない相手との3位決定戦となってしまった。
緒戦ダブルスは、水谷・丹羽の「サウスポーコンビ」で幸先良く勝利した日本。続く第2試合のエース対決は、張本が「順当に」勝利。第3試合は丹羽で落としたが、圧巻は続く第4試合だった。
「日本卓球界のレジェンド」水谷が、予想を覆して見事なストレートの勝利。
「これまで一度も勝ったことがない」という相手を、この大舞台で圧勝してしまうのが「レジェンド」たる所以だ。
こうして「格下」K国を圧倒し、見事に大会連続メダルを獲得した日本。準決勝でドイツに足元を救われ、目標だったチャイナとの決勝は叶わなかったが、なんとかメダルは死守した。
団体戦から覚醒し「無敗」と気を吐いた張本の成長が喜ばしいのは間違いないが、ピークを越えたと思われた水谷が、やはりきっちりと最後を決めてくれるという、恐らくは多くの日本人が描いていた期待通りのエンディングが待っていた。
卓球と言えば、長きにわたり「地味で根暗な箱庭競技」という程度にしか認識されていなかった。それを「メダル常連」にまで高めるとともに、国民的な注目度を集めるメジャーな競技とするまでに地位を引き上げたのは、紛れもなく水谷や福原の功績と言うに尽きる。
残念なことに、福原の方は卓球とは関係ないゴシップですっかりイメージダウンしてしまったが、いまだ現役として老骨に鞭打って(?)4大会連続オリンピック代表として、日本代表を引っ張ってきた水谷の功績は大きい。このメダルマッチの舞台に巡り合わせ、最高のパフォーマンスを発揮して見せたことは、まさに本人が語る「集大成」に相応しい幕切れといえた。
張本、伊藤という「レジェンド」を実力で凌駕するような選手が誕生してきたのも、水谷、福原、石川ら開拓者の敷いたレールがあったればこそである。今後は伊藤、張本に見られるような「卓球脳」の高さにくわえ、人格的にも日本代表に相応しい若い選手たちが中心となり、さらなる底上げの期待は大きい。
■女子ゴルフ
第3ラウンドのこの日、稲見が3アンダーで通算10アンダーで、首位と5打差の3位タイに浮上。畑岡も4アンダーの猛チャージで通算8アンダーに伸ばし、いよいよ最終ラウンドでメダルに挑む?
■サッカー
「日本サッカー」と言えば、必ず出てくるのが1964年の「東京五輪での銅メダル」である。これはワールドカップサッカー、オリンピックサッカーを通じて唯一のメダルとなるが、この大会で57年ぶりのメダルを賭けて3位決定戦に臨んだ日本。奇しくも、相手は57年前と同じメキシコだ。
準決勝のスペイン戦で延長後半10分まで、つまりキックオフから115分間、スペインを「0」に抑えてきた鉄壁の守りが崩壊し、この日は前半だけで2失点。通常なら、前半で2点差はまだわからない点差ではあるが、なにせ前回も触れたように「決勝ラウンドの2試合240分を戦いながら、1点も取れない」という貧弱な攻撃陣に、この2失点は致命的だった。
後半13分に3点目を取られて開き直ったか後半33分、ようやく決勝ラウンド初となるゴールが飛び出したが、遅すぎた反撃もこの一発のみで完敗。「57年越しのリベンジ」を喰らった。
繰り返しになるが、そもそも「決勝ラウンド2試合で、いずれも延長含めた120分を戦いながら、たった1点も取れなかった」テイタラクだから、これで「3位決定戦」はおこがましいというものだ。ずっと以前から指摘してきた「決定力不足」は、一体いつになったら解消するのか?
■空手
日本の国技ともいえる新競技の空手で、待望の「金」が誕生した。
男子形の喜友名選手。ある記事によれば
「世界選手権3連覇中で、全日本選手権は前人未到の9連覇中。18年2月を最後に、国内外で3年以上無敗を継続する。世界のトップ選手が参加するプレミアリーグでは、12年9月から20年1月まで19度優勝して、ギネス記録に認定された。」
という、まさにガチガチの本命だった。
「鉄板」、「メダル候補」と言われた選手が次々に敗退していく中、期待通りに実力を発揮しての「金」は価値がある。
■レスリング
女子53キロ級では「吉田の後継者」の呼び声高い向田選手が、堂々の「金」に輝き、女子レスリングは5階級のうち3階級制覇となった。
■スポーツクライミング
今大会から採用された競技で、日本選手が「銀」&「銅」を独占。
同じく銀と銅を獲得したサーフィン、また男女4種目のうち3種目での「金」に沸いたスケボー、そして今後メダルラッシュが期待される空手など、今大会から新たに採用された競技での日本選手の活躍が目立っている。
■陸上
前回銅メダルで、2大会連続で決勝に勝ち上がった男子4×100mリレーは、まさかのバトンミスで失格という、なんとも締まらない結末となってしまった。
■まとめ
この日も2個の金メダルを獲得し、合計24個となった。依然、チャイナ(36)、アメリカ(31)に次ぐ3位をキープ。メダル獲得数は、遂に50個を超えた。
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