2007/07/22

通信障害(プロバイダX)part1

 ある日曜日の朝。 いつものように、目覚めと同時にPCを立ち上げる。PCが立ち上がると、スタートアップに登録してあるインターネットブラウザ(便宜上、ここではIEとしておく)が勝手に起動して、デフォルトに設定してある「YAHOO!」の派手な画面が表示され・・・るハズが・・・

『ページを表示できません・・・』

という、御馴染みのエラーの白い画面が表示されている。

(ありゃりゃ・・・?)

と思いつつ、単なる一時的なDHCPDNSのエラーか何かだろうと一旦再起動をしてみたところ、またしても

『ページを表示できません・・・』

となってしまうではないか。少しの時間を置いて再度接続を試みたが、やはり   『ページを表示できません・・・』という、あのバカにしたような真っ白な画面が、あざ笑うかのように表示されるばかりだ。

(これは、明らかにおかしい・・・昨日の地震の影響で、何か障害でも出ているのかな・・・?)

実は、この前日に首都圏で震度4という大きめの地震があった。地震直後から、前日(正確には当日深夜)までは問題なく使えていたから、今更地震の影響が出たというのは変だとは思ったが、あり得ない話ではない。取り敢えずは、プロバイダに訊く前に自分で出来る調査を試みる事にする。

まずは、コマンドプロンプトを開き

ipconfig /all

を打つと、BBRに自ら設定したプライベートIPアドレスが返って来て、DHCPサーバによるIPの割り当てには問題がない事がわかった。という事はBBRには問題がないわけだが、念のためBBRを外して壁のモジュラージャックに直接LANケーブルを繋いだ状態にして、再度

ipconfig /all

を打ってみると、今度は「169.254.x.x」というAPIPAAutomatic Private IP Addressing)によって、デフォルトで割り当てられる「Linklocalアドレス」と呼ばれるアドレスが割り当てられている事がわかった。
※「169.254.x.x」というのは、インターネット上には出て行けない特殊なアドレスの事。

「これはまた、不可解な・・・BBRを通すとIPが取れて、モジュラー直結ではIPが取れないのか・・・」

 一瞬、簡単すぎて意味がわからなかったが、冷静に考えればBBRを通した時にIPが取れているという事はBBR(ブロードバンドルータ=以下、BBRと記述)自体に問題はなく、PCからBBRまでの接続にも問題がない事がわかる。実際にBBRのランプ点灯具合も、まったく正常な時の状態を示していた。それに対してBBRを介さず、壁のモジュラー直結にするとIPが取れないという事は、壁のモジュラージャックそのものがおかしいか、少なくともその先にある機器の問題という事になり、やはり気は進まないがプロバイダに訊いてみるしか手はない。

 そこでプロバイダXのサポートに電話をしたものの、いつものようにこの電話が一向に繋がらないのである。

引越し前、愛知に居た時にNTTのサポートには散々に腹立たしい思いをして来た経緯があり、今の物件がNTTではないと訊いてホッとしたものだったが、このXのサポート窓口への電話の繋がりにくさはNTT以下であり、また電話で応対するスタッフの技術レベルも、明らかにNTT以下であるといわざるを得なかった。自慢ではないが、Cisco Systems認定&Microsoft認定プロフェッショナルの自分の感覚からすれば、まったくオハナシにもならないような幼稚園レベルなのである。

そこで、いつものように誘導尋問をしていく事にした。

「昨日の地震の影響とかで、そちらの機器で何か障害などが発生してるのかな?」

「今のところ、そうした大きな障害の報告は上がってきていませんが・・・」

「大きな障害に限らず、小さな障害ならあるわけ?」

「いや、そういう報告も受けておりません・・・」

「その報告ってのは、なんなのか・・・?
ところで・・・今朝からネットにまったく繋がらないんだけど、そちらの構内機器で障害がないとなると、物件の宅内機器とかがおかしいという事になるが・・・?」

「それについては、こちらの方ではわかりかねますので、マンションの管理会社に直接お尋ね下さい・・・」

という要領を得ない返事だ。確かにそうだと思い、マンションの管理会社に電話をすると

「ネットワークに関しましては、総てXにアウトソーシングしておりますので、こちらの方では一切わかりかねます。Xサポートの番号は・・・」

「いや、プロバイダの構内機器に関しては異常はないと言う事だから、問題はプロバイダに繋がっている宅内ハブとかルータのようなネットワーク機器、若しくは部屋の壁に付いているモジュラージャックくらいしか考えられないんだが・・・そういったものは、物件のどこかにあるんでしょう?」

「そういったものは、確かに物件の管理事務所にありますが、管理は総てXにお任せしていますので、私どもではまったくわかりかねます」

「でも、さっきXで訊いたら、宅内機器の事は管理会社で訊いてくれと言われたけど・・・」

「それは、おかしいですね・・・それでは私の方で直ぐにXに連絡を取って、にゃべ様の携帯へ折り返し電話を掛けて説明をさせるよう、手配いたしましょう」

という言葉の通り、Xから電話が掛かって来た。

「まず問題切り分けのため、行っていただきたい事があります・・・」

「切り分けは、こっちでもう殆ど済んでるんだけど・・・何をしろっての?」

「ではまず、スタートメニューからアクセサリをクリックして・・・」

dos窓(コマンド・プロンプト)なら、とっくに開いてるよ」

「では、今から言うコマンドを打ってください。よろしいですか・・・ピー、アイ・・・」

pingなら、死ぬほど打ってるし・・・そんなものは、とっくに終わってるんだよ・・・」

pingを打つ事で、通信が通っているかどうかを確認したいので、やっていただけませんか?」

「通信なんて、通ってるわけないじゃん。さっきも言ったように、BBRを通してるとIPが取れてて、壁のモジュラー直結にするとIPが取れなくなる状況なんだから、今更Pingなんて何の意味もないよ」

「・・・」

どうも話が充分、理解できていないらしい。

BBRに繋いだ時は、どんなIPアドレスが取れているか教えてください」

BBRのアドレスなんて、こっちで適当に付けたプライベートアドレスなんだから、意味ないよ」

「では壁のモジュラーに繋いだ時は、どうですか?」

「だから、その時には例の『169.254.x.x』というヤツさ・・・」

「それは・・・IPが取れてませんね・・・」

「そんな事は、わかりきってるだろうが・・・だから、こうして確認をしているのだ」

と言った調子で、まったくお話にならない低レベルだから、こちらから逆に誘導してやらなければならない始末であった。

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