2007/07/23

激怒(プロバイダX)part2

 「つまり・・・BBRに繋いだ場合は、プライベートアドレスがちゃんと取れていて、pingも通るからBBRは正常に機能しているという事だ。目視的にも、ランプ状態は正常だしね。それなのに、壁のモジュラー直結にするとIPが取れないという事は、PCからBBRまではまったく何の問題もなく、BBRから向こう側に問題があるわけだ。
しかし、そっちのプロバイダ構内機器に異常はないという事だから、それを信じるなら問題があるのはプロバイダの出口から、こっちのBBRの間・・・要するに壁のモジュラー、または物件内の集線をしているハブだかスイッチだかルータだか、光に変換するモデムだかメディコンだかの宅内機器かの、いずれかの範囲でしかない・・・というのが、論理的帰結になる・・・」

「・・・では、こちらの方で調査して、折り返しご連絡いたします・・・」

それからまた随分と待たされてから、電話が掛かって来た。こちらの見立て通り、物件内の宅内機器に問題があるため、どちらにしろ技術者が直しに行かなければならないので、都合の良い日時を教えてくれないか、と言う事である。

「技術者との調整もあるため、第三候補まで出していただけませんか?」

「候補といっても、早く直して貰わん事には困るんだが。最短は、いつ?」

「その辺りは、これから調整するとところなので、まだなんとも・・・」

「そんな悠長な事を、言ってる場合じゃないよ。明日にでも、来て貰わん事には困るな・・・それでなければ常時接続の契約責任は、果たせないんじゃないのか?」

「それも含めて、これから確認してみませんとなんとも・・・」

「そもそも壊れているのは、宅内ハブだかなんだかの機器なんだから、別にこっちの部屋にまで入る必要はないだろーが。明日来て、管理室だかにおいてある機器を、交換すれば済む事だし・・・」

「いや、必ずしも宅内ハブの障害とは、一概に決め付ける事は出来ないわけで・・・もしかするとお客様のお部屋のモジュラー、若しくはお部屋にある機器に原因があるかもしれず・・・」

「部屋の中の機器って、そんなもの、あるわけがない・・・あるのは、自分のBBRだけだが」

「出来れば、立ち会っていただきませんと・・・」

考えてみれば、いい加減な調査などでお茶を濁して帰られても困るから、技術者とやらの作業を監視する意味でも、立ち会ってプレッシャーをかけた方が良いかもしれない、と思い直した。

 なんにしても、こんな状態で何日もネットに繋がらないのは困るし、年休も余っているので「病欠」として、仕事は休むハラを決めた。

「それでは、第一希望が明日の夕方。第二希望が、明日朝・・・」

「技術者の都合もありますので、必ずしも明日伺えるというお約束が出来ません・・・他の日の希望も、念のためお出し願えますか・・・」

「だから、都合をつけて明日来いと言っている。明日来られる来られないを含めて、訪問時間の回答はいつ来るのか?」

「それに関しましても、これから技術者と連絡を取って調整をしてみませんと、なんともお答えしかねますので・・・」

「少なくとも明日来る来ない、または来る場合の時間くらいは、今日中に返答するつもりだろーな?」

「その辺りも、今はお約束出来かねます・・・他にも障害案件を抱えておりますので、そちらだけというわけには・・・」

ここに至って、久々に堪忍袋の緒が切れた。

ゴラァァァァーーーーーーヾ(#`Д´)"

「ふざけるのも、いい加減にしろ!
いくらなんでも、現状認識が甘すぎるだろーが!」

「・・・」

「うちの物件は「光ファイバー常時接続」というのが契約条件になっていて、我々はそれに対する対価を払っている(実際には管理費に含まれ、自動的に引き落とされている)のだから、管理会社からアウトソーシングされたオタクは、常時接続を提供し続けなければならん義務がある。勿論、常時接続とはいっても機械の事だから、偶に5分や10分くらいは切れる事もあるだろうが、そんな些細な事を問題にしているのではない。このように丸一日使えないのは明らかな「障害」で、さらに放置しておいて治る見込みはゼロとわかっている。それでいて直ぐに対応しないというのは、明白な責任放棄じゃないのか?
しかもだ・・・  この障害の原因はこっちで作ったわけでもなく、他の居住者の誰かが作ったわけでもない。100%あんたらの責任分界点内である事が明白なのに、何日も放っておくつもりなのか?
お客さんの都合は考えず自分の都合ばかり言って、人が話をしている途中で電話を切るし、サポートの電話は一向に繋がらんし・・・Xってのは、どこまでテキトーな会社なんだ?」

「申し訳ありませんが・・・」

「とにかく、明日絶対に来い。そして今日中に、明日のスケジュールを確実に連絡してくる事・・・これ以上、まともな対応が出来ない場合は、なんらかの措置を取る事を宣告する・・・以上」

そのまま電話が掛かってこない場合はどのような手を打つかと考えたが、営業終了少し前の20時過ぎに落ち着いた口調の人物から、電話が掛かってきた。

「ワタクシ先ほどやり取りさせていただいておりました、xxという者の上司にあたります、○○と申します・・・この度は、大変にご迷惑をおかけしております・・・」

電話越しにも、さっきまでの愚か者とは技術レベルも教養も明らかに違う事が窺えた。

「(略)・・・と言うわけで、大変ご迷惑をおかけしておりますが、にゃべ様のご希望に沿うべく調整をいたしまして、ご指示をいただいておりました明日夕方に、技術者の訪問をさせていただきます。
ただ現状のところは、正直申しまして原因が不明であります事から、まずは現地調査にて問題の切り分けを行っていき、万一その場で即時対応が出来かねるようなものであれば、可能な限りの手を尽くして復旧の努力をいたしますが、その際は都度、技術員とご協議いただけましたら幸いかと存じます・・・」

さすがに責任ある者らしく、淀みのない落ち着いた物腰だった。

「了解・・・ともかく明日、来てくれたまえ・・・」

と電話を切り、その日の『10ちゃんねる』更新その他は、仕方なくネットカフェで済ませる事となった。

さて、翌日。

「おおよそ16時頃にご訪問の予定ですが、交通事情等も鑑みまして多少前後するケースもございますので、何卒ご了承下さい・・・」

とはいっていたが、大きく遅れた17時近くなってようやく技術者がこっそりとやって来た。

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