ギリシャ神話の中で活躍する神々には、オリュンポスの12神を主役とするとその重要な脇役たちがいる。
その筆頭が「天空の神々」たちとなる。
この神々は「太陽、月、曙、虹、風の神々」などが含まれる。
天空神の多くは、ゼウス達の先代の神であるクロノスたち「ティタン神族」の系列にある。
ギリシャ神話の系譜は、先ず初代の神である「天ウラノス」と「大地ガイア」がクロノスたち「ティタン族」を生み出すわけだが、ウラノスがティタン族の兄弟に当たるヘカトンケイレスの兄弟を嫌って、それをタルタロスに押し込めたところからガイアがそれを怒り、ティタン族に属するクロノスと計ってウラノスを追放して、ここにクロノスたちティタン族の支配となったわけであった。
●クロノスたち、ティタン族
この一族は六人の男神と六人の女神がいて、後のオリュンポス神族と同じく12人構成。
●男神
1.オケアノス
「大洋の神」で、この英語読みが「オーシャン」。
まだ地球が円盤状に考えられていた太古の時代の面影を伝え、この円盤状の地球の周りをグルっと取り囲んでいたとされる。
従って「地の果て」となり、地上的でない地、たとえば冥界とかエリュシオンの園(極楽)、ゴルゴンの住み家などなど、おとぎ話的な国は全てこのオケアノスの辺に想定された。
オケアノスは「テテュス」を妻として、地上のあらゆる河や泉は全てこのオケアノスの子どもとなる。
また彼は、ゼウスたちオリュンポス神族が独立してクロノスたちと戦いになった時(いわゆるティタノマキア)、中立を保って戦いに参加しなかった。
オーケアノス(古希: Ωκεανός, Ōkeanos)は、ギリシア神話に登場する海神である。
ティーターンの一族に属し、特に外洋の海流を神格化したものである。
ラテン語では、「Oceanus、オケアヌス」。
日本語では長母音を省略してオケアノスとも呼ぶ。
ウーラノスとガイアの息子で、ティーターン一族の長兄に当たる。
同じティーターンの女神であるテーテュースとの間に、数3000、すなわち無数の娘をもうけたとされる。
これをオーケアニデス(大洋の娘)と言う。
アポロドーロスによれば、アシアー、ステュクス、エーレクトラー、ドーリス、エウリュノメーなどが大洋の娘であった。
更にテーテュースとの間に、3000を越える河神の息子を設けたとされる。
謀略を嫌う性格とされ、クロノスがウーラノスから王位を奪った時には、ティーターンの中でも謀議に加わらなかった。
また、ティーターノマキアーの際にも、娘のステュクスに対し、いち早くゼウスに降伏するよう勧めた。
●古代ギリシアの世界観
ギリシア神話の世界観では、世界は円盤状になっており、大陸の周りを海が取り囲み、海流=オーケアノスがぐるぐると回っているとされた。
それ故、神話においてオーケアノスの領域という言葉は、しばしば「地の果て」という意味で用いられる。
また、地上の全ての河川や泉の水は、オーケアノスの水が分かれて地下を通り、地上に現れると考えられていた(世界は大洋=オーケアノスが周囲を取り囲み、真ん中にエウローパ、アシアー、リュビアーの三つの領域・大陸があることになっている)。
英語で大洋を意味する「ocean (オーシャン)」は、オーケアノスの名に由来する。
2.コイオス
ポイベを妻として、後のアポロンやアルテミスの母となる「レト」を生んでいる。
他に「アステリア」を生んでいて、アステリアは「ヘカテ」の母となる。
3.クレイオス
とりたてた伝承はない。
4.ヒュペリオン
テイアを妻として天空神「太陽のヘリオス」、「月のセレネ」、「曙のエオス」を生む。
天空の源のような意味愛を持ち、時にこのヒュペリオンの名前は太陽神ヘリオスの異名ともなっている。
5.イアペトス
オケアノスとテテュスの娘である「クリュメネ」を妻として(別伝ではオケアノスとテテュスの娘「アシア」とも言われる。「アシア」はアジア大陸の名前となっている)、「アトラス」、「プロメテウス」、「エピメテウス」、「メノイティオス」を生んだ。
こんなわけで知られた神の一人となっているが、古代ギリシャでは「古めかしい老人」へのあだ名となっていたとも言われる。
クロノス(古希: Κρόνος, Kronos)は、ギリシア神話の大地および農耕の神である。
山よりも巨大な巨神族ティーターンの長であり、ウーラノスの次に全宇宙を統べた二番目の神々の王でもある。
性交を好み、万物を切り裂くアダマスの鎌を武器とする。
ゼウスの父親としてもよく知られており、ティーターン神族を率いてオリュンポスの神々と全宇宙を揺るがす大戦争を行った。
時間の神クロノス (Χρόνος, Khronos) と発音が近い(英語では同音)ため混同されることがあるが、別の神である。
古典ギリシア語においては κ は無気音 [k] で、χ は有気音
[kʰ]
であり、若干異なる。
これらの発音はしばしば混同され、当のギリシア人やローマ人も混同することがあった。
●ギリシア神話
ヘーシオドスの『神統記』によれば、ウーラノスとガイアの息子でティーターンの末弟。
レアーの夫であり、ハーデース、ポセイドーン、ゼウスおよびヘーラー、ヘスティアー、デーメーテールの父でもある。
また、愛人であるニュンペーのピリュラーとの間に、半人半馬の賢者ケイローンをもうけた。
父であるウーラノスの性器を、刃が魔法の金属・アダマスでできた鎌で切り取って追放するが、自身も父親と同様ギガースたちをガイアの胎内に押し込めていたためガイアの怒りを買い、後に息子であるゼウスに討たれた。
彼は父同様、子にその権力を奪われるという予言を受けたため、子供が生まれるたびに(ヘスティアー、デーメーテール、ヘーラー、ハーデース、ポセイドーンの順に)飲み込んでしまったという。
最後に生まれたゼウスだけは、母のレアーが偽って石をクロノスに食わせたために助かった。
クレタ島で(牝山羊アマルテイアによって)密かに育てられたゼウスは、クロノスに(神酒ネクタールを飲ませて)兄弟を(飲み込んだときとは逆の順に)吐き出させ(このとき、兄弟の序列が入れ替わり、末子であるゼウスが最高神となった)、兄弟は力を合わせてクロノスらティーターン神族を倒した。
※Wikipedia引用
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