ギリシア語:ポセイドン(Poseidon)、ラテン語:ネプトゥヌス(Neptunus)、英語:ネプチューン(Neptune)
地震と海の神ポセイドン
地震と海がどういう関係にあるのかはっきりしないが、ポセイドンは「地震と海の神」となっている。一般にゼウスの弟と思われているようだが、神々の系譜を書いたヘシオドスの記述では、本来はゼウスの兄にあたる。しかし、最古の詩人ホメロスによるとすでに弟扱いであり、そのせいかどうか彼は何時も不機嫌そうである。
実際ポセイドン自身、自分達三兄弟(ハデス、ポセイドン、ゼウス)は同格で、その支配地も当分に分けたのであり、たまたまハデスは冥界を、自分は海を、ゼウスは天となっただけだとホメロスの『イリアス』の中で息巻いている(古事記の三貴神と同じ)。海洋民族であるギリシャ人にとって海は重要で、もう少し立派に描かれていてもいいのにと思うが、神話・伝説上での彼は今一つパッとしない。どうも嫌われるべき「地震の神」のイメージが強かったのだろうか。女神アテネとアテナイの守護神争いをして負ける話など、どうも捗々しくない話が多い。
ポセイドンは海の神だから、神殿は海辺が多い。よく知られているのがアテナイの南、アッティカ半島の突端にある「スーニオン岬の神域」で、古代にあってはエーゲ海への出入り口の場所として重要であり、その神殿は海行く船の目印の役割もしていた。現在、観光的にも「夕日のスーニオン」の名前と共によく知られている。また、ペロポネソス半島の出入り口であるコリントスの南にあるイストモスも重要で、ここは当時の海洋航路の重要地点であるが、四大スポーツ祭典の一つが行われた場所としても有名である。
ポセイドンのシンボルは「三つ又の矛」で、聖獣としては「馬」となる。一方、美術史的にアテナイ考古博物館のポセイドン像(ゼウス像の説もある)が、とりわけ重要。これによって、当時の神のイメージというものがよく理解できる。
http://www.ozawa-katsuhiko.com/index.html 引用
http://www.ozawa-katsuhiko.com/index.html 引用
ポセイドーン(古希: ΠΟΣΕΙΔΩΝ, Ποσειδῶν, Poseidōn)は、ギリシア神話の海と地震を司る神である。イオーニア方言系ではポセイダーオーンとも呼ばれる。最高神ゼウスに次ぐ圧倒的な強さを誇る。海洋の全てを支配し、全大陸すらポセイドーンの力によって支えられている。
概説
ゼウス・エナリオス(海のゼウス)と呼ばれるほどポセイドーンの地位と実力は高く、その支配力は全物質界に及んだ。ティーターノマキアーの際にキュクロープスから贈られた三叉の矛(トリアイナ)を最大の武器とし、これによって大海と大陸を自在に支配する。これを使えば容易く嵐や津波を引き起こし、大陸をも沈ませることができる上に、万物を木端微塵に砕くことができる。世界そのものを揺さぶる強大な地震を引き起こすことも可能で、そのあまりの凄まじさに、地球が裂けて冥界が露わになってしまうのではないかと冥王ハーデースが危惧したほどである。また、山脈を真っ二つに引き裂いて河の通り道を造ったり、山々と大地を深く切り抜いて海中へと投げて島を造ったこともある。
古くはペラスゴイ人に崇拝された大地の神(特に地震を司る)であったと考えられ、異名の1つに「大地を揺らす神」というものがある。また、馬との関わりが深く、競馬の守護神としても崇められた。故にその象徴となる聖獣は馬、牡牛、イルカであり、聖樹は松である。真鍮の蹄と黄金のたてがみを持った馬、またはヒッポカムポスの牽く戦車に乗る。ポセイドーンの宮殿は大洋の中にあり、珊瑚と宝石で飾られているとされる。
また、大地の神であった特質からデーメーテールの夫の位置にいることもあり、ピガリアではデーメーテールとの婚姻も伝えられている。ポセイドーンの名前の意味も「ポシス=ダー(大地の夫)」からきているとされているが、ジョン・チャドウィックは「ダー dā という語彙はギリシア語には1度しか現れないし『大地』という意味でもない」として、この説を斥けている。
系譜
神話では、クロノスとレアーの子。ハーデースの弟でゼウスの兄。オリュンポス十二神の1柱である。ネーレーイデスの1人であるアムピトリーテーを后とし、トリートーン、ロデー、ベンテシキューメーが彼女との子である。愛人も数多く存在し、その中でとりわけ有名な人物は後述するメドゥーサである。愛人との間の子にはオーリーオーン、ペーガソスなどがいる。
アムピトリーテー
アムピトリーテーは美しい海の女神であるが、大波を引き起こしたり、巨大な怪魚や海獣を数多く飼っていたり、強力な力を秘めていた。ポセイドーンは彼女に求婚するが、アムピトリーテーは彼を嫌い、その追跡の手から逃れるべくオーケアノスの宮殿(アトラースの元だとする説も)に隠れてしまった。ポセイドーンはイルカたちにアムピトリーテーを探させた。すると、一頭のイルカが彼女を発見し、説得してポセイドーンの元へと連れて行った。その結果、ポセイドーンはアムピトリーテーと結婚することができ、この功績を讃えられてイルカは宇宙に上げられ、いるか座になった。
また、ナクソス島で踊っている時にポセイドーンに誘拐されたという説や、馬やイルカを創造して彼女に贈り、それに気を良くしたアムピトリーテーが結婚を承諾したという説もある。強力な海の女神であるアムピトリーテーを正妻にしたことで、ポセイドーンは大地と共に海をも司るようになったと言われる。この説はポセイドーンは古くは大地を司る神であったことに由来する。
メドゥーサ
メドゥーサは美しい長髪の女性であり、ポセイドーンが愛するほどの美貌を持っていた。ポセイドーンはメドゥーサと密通を重ねるが、あろうことか処女女神アテーナーの神殿で彼女と交わってしまった。アテーナーは怒り狂ったが、高位な大神であるポセイドーンを罰することはできず、代わりにメドゥーサを罰した。アテーナーの怒りによりメドゥーサの自慢の長髪は蛇となり、見る者を石化させてしまう恐ろしい怪物となった。
これに抗議したメドゥーサの姉たち、ステンノーとエウリュアレーも同様の姿に変えられた。後にメドゥーサはペルセウスによって首を取られ、その時に飛び散った血と共にポセイドーンとの子であるペーガソスが生まれた。黄金の剣と共にクリューサーオールも生まれ、ペーガソスとは双子にあたる。また、メドゥーサの首はアテーナーの盾に取り付けられ、古代ギリシアでも魔除けとしてメドゥーサの首の絵が描かれるようになった。
※Wikipedia引用
これに抗議したメドゥーサの姉たち、ステンノーとエウリュアレーも同様の姿に変えられた。後にメドゥーサはペルセウスによって首を取られ、その時に飛び散った血と共にポセイドーンとの子であるペーガソスが生まれた。黄金の剣と共にクリューサーオールも生まれ、ペーガソスとは双子にあたる。また、メドゥーサの首はアテーナーの盾に取り付けられ、古代ギリシアでも魔除けとしてメドゥーサの首の絵が描かれるようになった。
※Wikipedia引用
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