2006/02/12

スメタナ 連作交響詩『わが祖国』第1曲『ヴィシェフラド(Vyšehrad)』


出典http://www.oekfan.com/

「チェコの音楽の父」と呼ばれるスメタナの代表作です。この作品は,連作交響詩という独特の形を取っています。6つの楽章からなる1つの曲として聞くこともできれば,6曲の独立した曲として聞くことも可能です。


スメタナは,祖国愛の強い作曲家で,チェコの民族運動を盛り上げるような作品を沢山書いています。「わが祖国」はこういった曲の代表作です。そういう意味ではシベリウスの交響詩「フィンランディア」と似たところもあります。この曲は1874年から」1879年に書けて,曲の配列順に作曲されています。スメタナは丁度この時期に激しい耳鳴りに襲われるようになっています。日ごとに症状が悪化する中でこれらの曲は作曲されました。聴覚が失われる中で,かえって作曲への情熱が高まるという状況はベートーヴェンに通ずるものがあります。当初,この曲集は,「高い城」「モルダウ」「シャルカ」の3部作とし完結する予定でしたが,祖国愛がますます高まり,結局,6曲からなる曲集となりました。

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