2006/02/17

スメタナ 連作交響詩『わが祖国』第6曲「ブラニーク」

 


原題:Blaník

187939日に完成し、第5曲『ターボル』と共に188014日に初演された。スメタナは、両曲を一緒に演奏することを望んだ。

 

ブラニークは中央ボヘミア州にある山で、ここにはフス派の戦士たちが眠っており、また讃美歌に歌われる聖ヴァーツラフの率いる戦士が眠るという伝説もある。伝説によれば、この戦士たちは国家が危機に直面した時、それを助けるために復活する(しばしば、全方位からの4つの敵国軍の攻撃に対してとも述べられる)。

 

音楽的には、『ターボル』から切れ間なく演奏される。前曲から持ち越された主題は、まるで戦いの直後の中にいるかのように演奏される。そのため、この第5曲と第6曲は、第1曲と第2曲のようにペアとして扱われる。ヴルタヴァ川の旅の最後(第2曲『ヴルタヴァ』の最終部)で現れる『ヴィシェフラド』の主題は、『ブラニーク』の最後部にも再現する。『ターボル』にも使われたフス教徒の讃美歌『汝ら神の戦士』が高らかに響き、希望に満ちた未来を暗示しながら、連作の最後を飾るのに相応しく勇壮なクライマックスをもって曲を閉じる。

 

この讃美歌におけるオリジナルの詞は、「最後には彼とお前が常に勝利と共にある」であり、チェコ国家の最終的勝利を映し出している。

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