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ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲のみならず,20世紀の弦楽四重奏曲の中でももっともよく知られている作品です。
曲は「ファシズムと戦争の犠牲者の思い出に」捧げられています。過去の作品のモチーフを散りばめている点,作曲者自身を意味するD-S-C-Hの主題を使っている点など,いかにもショスタコーヴィチらしい作品となっています。演奏時間も20分余りとコンパクトですので,「ショスタコーヴィチ入門」として相応しい曲です。
曲は1960年に作曲され,同年,ベートーヴェン弦楽四重奏団によってレニングラードで初演されています。この曲の意図については,謎な点が多いのですが,自殺を覚悟したショスタコーヴィチの辞世の曲という説も出されています。楽章は5つに分かれていますが,一続きに演奏されます。
この曲は,後にモスクワ室内管弦楽団の指揮者のルドルフ・バルシャイが弦楽合奏用に編曲しています。この編曲に際しては,ショスタコーヴィチの意見が相当取り入れられているとのことです。この弦楽合奏版の方は,室内交響曲という名前で知られています。
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