2018/02/25

最強のライバル姉妹(2018平昌オリンピックpart8)


大会16日目、スピードスケートの新種目となった女子マススタートでは、高木菜那が金メダルを獲得し「初代王者」となった。

妹は、スピードスケート女子1,000mで「銅」、1,500mで「銀」、そしてチームパシュートでは「」と全てのメダルを獲得する快挙を達成した高木美帆。この妹の大活躍の蔭に隠れ、これまで菜那の方は「(妹に比べ)パッとしない姉」だった。

子供のころから常に自分を凌駕する妹に対し、負けん気の強い姉は才能豊かな妹にメラメラと対抗心を燃やした。2010年、妹が中学3年生でバンクーバー・オリンピックに出場を決めた。自宅に届いた公式グッズを見た姉は「火をつけてやろうかと思った」と告白する。オリンピックでは両親とともに現地に応援に駆け付けたが、心の内では「転べ!」、「失敗しろ!」などと叫んでいた。

しかし、天才肌の妹もオリンピックでは35人中最下位と惨敗。ここで世界の強豪たちを目の当たりにしたことで、いよいよ「オリンピック出場」への闘志に火が点いた。それまでは、どこへ行っても「美帆の姉」としか認識されなかった菜那が、遂に2014年のソチ・オリンピック出場を果たす。一方、大学生となっていた妹は、国内では無敵の強さを誇ったものの、代表選考会で結果が出せずオリンピックを逃し、これまでの立場が逆転し「菜那が選ばれるなんて」と周囲を驚かせた。

代表発表の場で名前を呼ばれなかった妹は、晴れがましく挨拶する姉をかつて見たことがないような物凄い目つきで睨んでいた。「パッとしない」姉に妹が向けた初めての嫉妬だったか。負けず嫌いで闘争心の強い姉とは違い、完全主義者の妹は「自分で納得の行く滑り」を目指しマイペースを貫いてきたが、この屈辱をバネに「勝負」や「結果」をどん欲に追求し始めた。

こうして「最も近しいライバル」として切磋琢磨してきた姉妹。実力に勝る妹は、今大会出場した個人2種目で「銀」、「銅」を獲得し、その知名度はあっという間に「全国区」となった。一方、姉は5000mに出場したものの最下位の12位に終わり、またしても「凄い妹に比べ、イマイチパッとしない姉」の図式が固定するところであった。

切替の期間は2日しかない。珍しく、緊張して口数が多くなる「異変」に妹に気づいていた。その妹らとともに出場したチームパシュートで、遂に姉妹で「金メダリスト」の栄冠を掴むと、勢いをそのままに満を持して登場した新種目で、ついに妹も手の届かなかった個人競技での「」を獲得。まさにドラマのような展開だ。

「金・銀・銅」全てのメダルを独占した妹に対し、姉も日本の女子選手として初の「金2個、これが「世界一のライバル姉妹」の切磋琢磨が齎した結果であった。



そしてミーハーなマスゴミによって、すっかりアイドルに仕立て上げられた女子カーリングも「銅」を獲得。注目度がグングン上がっているのは良いこととはいえ、過去にも競技そっちのけの「ミーハーマスゴミの魔手」によって潰された選手は数知れないだけに、関係者は十分に用心しなければならない。

 日本の獲得したメダルは「金4、銀5、銅4」となった。マスゴミの「金」大盤振る舞い予想に対し、ワタクシは「精々2個か3個も獲れれば」と予想したが、それを上回る日本選手の活躍が目立った大会であった。

0 件のコメント:

コメントを投稿