2006/10/28

日本シリーズの難しさ  

 プロ野球・日本シリーズは41敗で日本ハムが中日を圧倒し、実に呆気なく終わった。

戦前の予想では「中日圧倒的有利」と言われていた。

「中日の投打における充実ぶりは抜きん出ている>

というのが、その根拠だったようだ。

中日には、一年通して散々いいようにあしらわれ続けたGの試合を観ていたワタクシも、中日の強さは誰よりも痛感していた一人だと言えた。また最後まで優勝を争った阪神も、中日には一年通じて殆どコテンパンにやられ続けたのである。

あのシーズン中の戦いぶりを見れば「中日有利」と言いたくなるのはヤマヤマではあるが、そうした評論家の予想に一石を投じたのが、シリーズ前に書いたワタクシの予想である。

参考までに、以下に再録してみよう。

<普段はGの試合しか観る事のないワタクシであり、今年の中日の強さと充実振りは嫌というほど頭に焼き付いているだけに、正直なところ中日が負けるイメージというのは、非常に想像が難しいところだ。ましてや、これまでシリーズには殆ど馴染みがないといってもいい日本ハムが相手となれば尚更だが、昨年のロッテの例もあるだけに、案外そう簡単には行かないかもしれない。
プレーオフ以外の、レギュラーシーズンでの試合は殆ど観る事のないパリーグの実力は、やはりよくわからないところがあるのだ。プレーオフ第一ステージで西武を破ったソフトバンクが、この日ハムの前にはまったくなす術もなく消え去った第二ステージの二試合を見る限りでも、ヒルマン監督の下で戦力がかなり充実して来ているように見えただけに、あながち「中日有利」とばかり決め付けられないかな? という気もして来ている>

以前からの読者ならご存知のはずだが、これまで何度も書いて来たワタクシの予想は、並み居るボンクラ評論家なんぞは問題にならないくらいに的中率の高い事はカネガネ有名だから、今回もボンクラ評論家の予想などは爪の先ほども信用するようなワタクシであろうハズはないのである。

そんなワタクシだけに、上に書いたような熱の籠もった熱戦を密かに期待していたのだったが、結果はご存知の通り中日はまったくといってよいほど、いいところのないままに敗れ去ってしまったのである。

ボンクラ評論家どもとは違い、開幕前に予想したように

(日本ハムが勝つ可能性も、満更捨てきれない・・)

と踏んでいたワタクシとはいえ、中日がここまで呆気なく敗れ去るとはまったく予想だにしていなかった、というのが本音だ。確かに、このシリーズを見た限りでは真の実力はともかくとして、球場のファンとSHINJYOを中心に、総ての選手が一体となって溌剌としていた若い日本ハムの勢いが素晴らしかったし、一方の中日の方は下馬評の高さがプレッシャーとなったか、或いは初戦の勝利で油断してしまったとしか思えないような、覇気のない2戦目以降の戦いぶりにも見えた。

が、実はもっと大きな原因は別のところにあって、昨年の阪神の例を見てもわかるように、それほど力の差はないと見られた千葉ロッテに対し、信じ難いような一方的な展開で敗れた事からも見て取れるように、やはりどう考えても「プレーオフを勝ち上がって来た勢いと自信」こそが、この彼我の差を生んでいるとしか思えないのである。

オレ流・オチアイ監督の号泣」という、千載一遇のチャンスを見逃したワタクシだけに、密かに日本一でのそのシーンを心待ちにしていたのが正直なところだったが、それに代わってこれまでは単に脳細胞が豊かではないニーちゃん  だとばかり思いこんでいた、あのノー天気なSHINJYOがあんなにも感激して号泣したのには、まったく驚きで言葉も出なかった。

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